掲載日 : [2023-02-01] 照会数 : 1544
省力化とアイデア競う 第4回焼肉ビジネスフェア
[ 業界関係者でにぎわう池袋の会場 ]
「第4回~ミートフード~焼肉ビジネスフェア」が1月18~19日、東京・豊島区の「池袋サンシャインシティ文化会館」で開かれた。焼肉業界と肉料理を扱うすべての外食・飲食業界を対象にして350社が460小間を構えた。
キーワードの一つが省力化。しちりんフードと無煙ロースターを扱うサンタ(石川県)は、焼きアミをいったん外してライターで火をつけていた卓上ガスロースターに、片手で作業できる圧電点火タイプを出品した。
作業時間の差はわずか6秒。しかし、1台につき1日に5回点火すると約30秒に。年中無休の店舗ならば1年間で約3時間の節約に。1店舗約15台のロースターを備えている店では、概算で年間5万4000円の人件費(時給1200円の雇用)が浮く試算を公開した。
北日本カコー(石川県)では人手不足解消に寿司コンベアの技術を焼肉店に導入した。桝田昌宏営業本部課長は「店舗の規模が大きいほど効果が大きい。浮いた人件費を高騰する食材費に回せる」と話している。
食品衛生法で生食が禁止されている牛レバーの代用食として登場したのが鮮度の良い生ホタルイカの刺身だ。鳥取漁港小倉屋が提供している。スタッフの「ごま油につけたらおいしいよ」の一言で商品化が決まった。試食したところ、確かに味、食感とも牛の生レバー刺しと比べてそん色なかった。凍結処理により寄生虫問題も解決済み。肉に比べたら値段は「かなり安い」とのこと。
また、大豆を原料とする肉も目を引いた。食感は牛肉そのもの。福井市の小中学校では給食で採用されたとのこと。「豆腐をつくって50年」というアサヒコ(埼玉県)の技術が生きている。
このほか、日本人の杜氏が本場韓国の伝統酒学校で製造技術をを学び、6年の歳月をかけて改良を重ねた日本のマッコリ「きぬさら」もオファード穀酒酒造(静岡県)から登場した。微炭酸で乳酸菌の味がさわやか。酸味と甘みのバランスに優れておりさらにフルーティーになったとされる。
(2023.2.1民団新聞)