東日本大震災被災者支援民団中央対策本部(本部長=鄭進民団中央本部団長)は7日、宮城県石巻市で8カ所目となる炊き出しを行った。明日16日も南三陸町で実施する。また13日には、韓国船主協会から民団に寄託された救援物資(総50㌧)を被災地の自治体や避難所へ一斉に送り届けた。中央対策本部は震災発生から1カ月余の間、激甚被災地区を抱える岩手、宮城、福島の民団本部に設けられた対策本部と連携し、団員の安否確認に全力を傾ける一方、被災した同胞や自治体への救援物資搬送、避難所での炊き出し、義捐金活動と大車輪の動きを見せている。
◆民団、被災地へ急送
韓国船主協会から提供されたのは、2㍑入り2万本の飲料水とパックご飯、韓国味付けのり各1万5000食、毛布1000枚。5日に釜山港を出港し、横浜港での通関を経て12日に民団中央対策本部に引き渡された。
13日には、東京都大田区平和島の倉庫に運び込んだ救援物資を、東京や関東をはじめ、愛知、大阪、広島などからのボランティア約50人が加勢し大型トラックに積み込んだ。
被災地への搬送を前に、鄭進本部長は「被災者のために物資提供だけでなく、ボランティア活動など、今後も我々の心を込めて支援していく。全組織の力を集めよう」と呼びかけた。徐史晃青年会中央本部副会長が「一日も早く被災者に届けよう」と出発宣言。
この日は福島と岩手に、それぞれ水3000本あまりと、パックご飯、韓国味付けのりをそれぞれ2000食、毛布200枚を搬送した。
民団福島対策本部(禹日生本部長)では、さっそく、待ち構えていた現地搬送用のトラックに積み替え、水1000本、パックご飯とのり200セットを郡山市の救援物資保管先、ビッグパレットへと急いだ。翌14日には、いわき市の救援物資保管所の平競輪場と福島市役所の物資センターに届けた。
民団岩手対策本部(金盛義本部長)では、14、15日にかけて下閉伊郡の救援物資保管所、大槌町役場と山田町役場のほか、県内の避難所に贈った。また、県内の被災団員宅にも配布を続ける。
宮城では南三陸町最大の避難所であるベイサイドアリーナに3000本の水、3000食のパックご飯とのりを輸送した。
中央対策本部では今後、茨城県、千葉県などへの輸送を予定しているほか、原発地区被災者の多くが避難している新潟などへの配布を検討している。
(2011.4.15 民団新聞)