掲載日 : [2016-05-25] 照会数 : 4512
家宝として12代保管、軍旗に亡き両親偲ぶ…張聖悟さんが祖国で対面
[ 本に掲載された軍旗と張聖悟さん ]
【大阪】王宮内の反乱に遭って公州に難を逃れようとした第16代国王、仁祖を護衛し先導した際に使われたという6枚の軍旗(司命旗と手旗)が、在日同胞の手で保管されていたことがわかった。
保管していたのは張本榮さん(1900〜66)。軍旗を手に随行した張萬益さんから数えて12代目の直系子孫にあたる。張家は軍旗を屏風にして代々、家宝として受け継いできた。本榮さんも植民地時代、立教大学に留学するにあたり持参した。
本榮さん亡き後、夫人の河蓮實さんが40年前、「韓国の宝なので、子どもたちの教育に役立ててほしい」と陸軍士官学校に寄贈。現在は陸軍博物館に保存・展示されている。遺族は4月、同校の招待を受けて陸軍博物館を訪れ、確認した。同校では「国宝級」と評価している。
遺族で大阪韓国商工会議所元会長の崔中卿常任顧問夫人の聖悟さん(82)は、軍旗を幼少時から目にしてきた。祖国に戻った軍旗をしばらくぶりに目にし、「亡くなったアボジ、オモニの思いがしみこんでいるようだ」と語った。
(2016.5.25 民団新聞)