掲載日 : [2017-03-29] 照会数 : 5642
<川崎市内>ヘイト講演に抗議…市民団体が会場近くでビラまき
[ 条例制定へ理解を訴える有志たち ]
【神奈川】排外主義的な極右政治団体「日本第一党」の最高顧問、瀬戸弘幸氏による時局講演会が開かれた25日、市民団体「『ヘイトスピーチを許さない』かわさき市民ネットワーク」は会場の総合自治会館から約5分ほど離れた東急線武蔵小杉駅前でビラをまき、抗議の意思表示を行った。
ビラには「ヘイトスピーチ根絶のための実効性のある施策の実施」と「人種差別撤廃条例の制定」を求める文字がおどる。主催団体が1000枚を用意。参加者50人余りが「市民の力で差別のない川崎をつくろう」と訴えながら、道行く人に手渡した。これとは別に「さべつのない川崎」の文字がデザインされた「希望の風船」も子どもたちに配った。
主催団体で事務局を担う山田貴夫さんは「瀬戸氏は『朝鮮人を殺せ』と叫ぶヘイトデモに参加してきた人物。集会はこれまでたくさんの人が切り開いてきたヘイトスピーチ根絶への大きな努力をあざ笑うもの。今回の集会への対応こそ、未然にヘイトスピーチを防止する実効性ある施策の試金石になる」と語った。
集会に先だって川崎市でも、法務省人権擁護局作成の啓発ポスター9枚をJR武蔵小杉駅から東急線武蔵小杉駅へ続く連絡通路に貼り出した。
市日韓協も要望
瀬戸氏のヘイト集会に先だって川崎市日韓親善協会(会長・斎藤文夫元参議院議員)は21日、特定の人種や民族などへの憎悪をあおるヘイトスピーチの根絶を求める要望書を福田紀彦市長に提出。同様に日韓友好川崎市議会議員連盟(会長・大島明市議)も連名でヘイトスピーチの抑止措置を求めた。
福田市長は「要望を真摯に受け止め、差別や偏見のない社会の実現をめざして適切に取り組む」と述べた。
(2017.3.29 民団新聞)