朝鮮朝時代(1392〜1910)の社会や風習に基づく「衣・食・住」をテーマにした高麗美術館(京都・北区)の新春企画展「チャングムが生きた時代‐女性たちの生活と服‐」が3月29日まで、同館で開かれている。
韓国歴史ドラマ「宮廷女官チャングムの誓い」に代表される朝鮮朝時代を生きた女性たちに焦点を当て、儒教に基づく居住空間で生み出された陶磁器や絵画、家具、刺繍などのさまざまな生活用具を通じ、伝統的な「暮らしの美」を紹介する。
朝鮮王朝の「衣」では、韓国の壇国大学校石宙善紀念博物館、ソウル女子大学校衣類学科の協力を得て、16世紀から19世紀までの伝統衣裳を忠実に再現した作品約20点を特別展示する。
朝鮮王朝の「食」を紹介するのに欠かせないキーワードは「薬食同源」。健康によいものを口にするという思想は根強く、その精神は17世紀に許浚が編纂した『東医宝鑑』が伝えている。19世紀の重刊本の展示ほか、「薬食同源」の精神と食文化の関わりを紹介する。
朝鮮王朝の「住」では、男性部屋とは異なり、鮮やかな空間を好んだ女性たちが愛した螺鈿漆器や華角工芸品などの家具や木工品のほか、屏風、絵画、刺繍品などを展示する。
10〜17時開館。月曜日休館。入館料一般500円、大高生400円、中学生以下無料。
問い合わせは同館(075・491・1192)。
(2015.1.15 民団新聞)