【大阪】3年前から全面的な耐震改修工事を進めてきた白頭学院建国幼・小・中・高等学校(金聖大理事長、李光衡校長)の校舎再建築および関連工事がすべて終わり、9日、関係者にお披露目された。金理事長は、「生徒たちに安全な環境を提供し、安心して勉学に励んでもらうための環境が整った」として、今後の入学者のさらなる増加に期待感を示した。
新南館が6階建ての教室棟となり、幼稚園から高校までのすべての学級室を集めた。各教室には最新の教育機器とIT設備が整う。花壇にはムクゲやケナリ、チンダルレなどが咲き誇る。
新北館の1階は広々とした給食室。ここでは児童生徒全員の完全給食が可能に。2階が小体育館兼研修室。防音設備を施してあり、ブラスバンドなどのクラブ活動にも気兼ねなく取り組める。
金理事長は、「阪神大震災や東日本大震災の教訓から、任期中に何をするべきかと考え、やはり老朽化した校舎の耐震性強化に向けた校舎の再建築が先決であると思った」と3年前の理事長就任時を振り返った。
民団中央本部の呉公太団長は、「民団は次世代育成に向け、民族教育にも力を入れている。建国の発展と在日同胞社会の未来に向け、これからも尽力していく」と述べた。民団大阪本部の鄭鉉権団長も、「民団としても一人でも多くの在日同胞子弟を民族学校に通わせるようにしていきたい」と語った。
テープカットのあと、校舎再建築に支援、協力してきた団体や個人に感謝状が贈られた。同校を初めて訪れたという婦人会中央本部の朴善岳会長は、「近代設備の整った校舎でした。これなら建国を目指す児童・生徒がもっともっと増えるのでは」と期待をふくらませた。
同校の故李英秀元理事長の夫人、厳正子さんも「老朽化した校舎の再建築は夫の念願でもありました。新校舎がやっと完成し、とても喜んでいると思う」と話していた。
記念式典に先だち、校舎1階の入り口に設置された創設者で初代理事長の新村圭訓先生と初代校長の李慶泰先生、金聖大現理事長の胸像の除幕式が行われた。
(2015.5.13 民団新聞)