
1923年の関東大震災直後に起きた朝鮮人虐殺事件を題材にした韓国ドキュメンタリー映画『1923』(キム・テヨン監督)が27日、東京のMorc阿佐ヶ谷ほか全国順次公開。
1923年9月1日、関東大震災発生で関東地方一帯が大きな被害を受けた直後、日本国内では混乱と恐怖の中で、根拠のない流言―「朝鮮人が暴動を起こす」というデマ―が広がった。
同映画は、その震災直後に起きた、在日同胞への集団的暴力・虐殺の実態を、韓日両国での膨大な取材と、新資料の検証を通じて再構成し、暴力がどのようにして起きたのか、誰が加害者だったのか―民間の自警団、警察、軍など関与の構図を明らかにするとともに、犠牲者はなぜ「異民族」あるいは「外国人」とみなされ、命を奪われたのかが描き出される。
さらに、101年以上もの間、なぜこの「大虐殺」の事実が公の歴史としてきちんと扱われてこなかったのか、なぜ隠蔽あるいは見過ごされてきたのか―その背景にある差別意識、権力構造、歴史認識の問題にも迫り、被害者の遺族や市民活動家、研究者たちの声を通じて、「忘れ去られた真実」を掘り起こしていく。
犠牲者数「約6661人」とされるこの事件を、「歴史の闇」として扱うのではなく、後世へ継承されるべき記憶とするための鎮魂のドキュメンタリー映画である。