掲載日 : [2019-12-27] 照会数 : 7168
電車でゆっくり…韓国冬の旅
[ 南漢山林を囲む城壁 ] [ 守御将台 ] [ 松島セントラルパーク ]
ソウル首都圏地下鉄で行く
南漢山城…11・7㎞の城壁と遺跡
新年を韓国で迎える方も多いのではないだろうか。各地にはさまざま観光スポットがあるが、ソウル首都圏地下鉄で手軽に行ける京畿道や、仁川都市鉄道を利用した観光スポットがある。ゆっくり冬の旅をしたい方にはお勧めだ(写真提供:韓国観光公社)。
ソウル首都圏地下鉄は、その近郊地域を結ぶ交通網で、1~9号線、仁川1、2号線、盆唐線、新盆唐線、空港鉄道、京江線など、約30路線がある(2019年10月現在)。ソウル首都圏地下鉄で気軽に行ける観光スポットとして、人気があるのが京畿道だ。
2014年、ユネスコ世界文化遺産に指定された「南漢山城」は、トレッキングなどの名所として全国的に知られている場所。南漢山城は城壁に囲まれており、全長は11・7㎞になる。朝鮮時代には王が王陵に行幸する時に通った道で、商業ルートでもあった。
南漢山城が位置する城南市、広州市、河南市は、朝鮮時代の行政区域は広州留守府(ソウル市江南クを含む広州一帯を管轄していた朝鮮時代末の地方官庁)の管轄で、軍事的要衝地でもあり、重要な行政中心地だった。
南漢山城の守御将台は、軍事的な目的で建てられた楼閣。西門近くにあり、途中にロッテワールドタワー周辺の景色が見える。南漢山城行宮は他の行宮とは異なり、都城の宮殿の代わりになる避難所として使うために建てられ、臨時首都の役割も果たした。
同宮の中心的な建物である外行殿では統一新羅に関する遺跡が確認され、一部はそのまま保存されている。茶礼体験も人気がある。
また南漢山城入口の行宮近くにあるペクスク通りには、ペクスク、タクポックムタン、燻製料理の専門店が並んでいる。サイドメニューはトトリムクやカムジャジョンも味わえる。
ソウル地下鉄8号線「山城駅」または「南漢山城入口駅」からタクシーで約15分。
仁川都市鉄道で行く
松島セントラルパーク
潮の香り…親水公園 多彩なレジャースポーツ
港湾都市である仁川は、ソウルからは空港鉄道やソウル地下鉄1号線直通KORAL京仁線などで1時間圏内にある。
仁川市内をほぼ南北に走るのは2本の鉄道路線だ。仁川交通公社が運営する仁川都市鉄道1号線、2号線を利用すれば、高層ビルの谷間に広がる公園やさまざまな施設、伝統市場などを巡るころができる。
松島セントラルパークは潮の香りがする親水公園。海水を引き込み造成した全長1・8㎞の水路に日差しが水面に反射する姿に感動するだろう。
公園には散策路やサイクリングロードも整備され、公園の中央には鹿農場があるほか、水路ではさまざまな水上レジャースポーツが楽しめる。
仁川都市鉄道1号線「セントラルパーク駅」下車、3番出口そば。
国立生物資源館…東洋最大級の標本
国立生物資源館は東洋最大級規模の所蔵を誇る生物多様性研究機関。韓国の自生生物およそ6000点(2019年10月現在)を実物展示している。実物展示は、生きている生物を捕獲するのではなく、道端で命を落とした生き物や自ら息絶えてしまった動物を標本として展示している。
同館では大変珍しい生物、植物も展示されており、韓国でのみ生息するバラタナゴ属の魚、カクシブンオ、ノウサギ属の一種で韓国固有種のウサギ、メットッキ、韓国原種でモクセイ科の植物、ウチワノキなどの生物の標本は必見。韓国ではすでに絶滅したと見られているキツネだが、最後に発見されたというキツネの実物のはく製も展示されている。
仁川都市鉄道2号線「空港鉄道黔岩駅」下車、タクシーで約10分。
仁川モレネ市場
多種多様な商品…美味も楽しめる
仁川南洞区九月洞にある伝統市場「仁川モレネ市場」は1982年5月、農水産卸売市場として始まったが、今では衣類、食器類、農水産物以外にもさまざまな商品を扱う市場に成長した。
市場の規模が大きく、また路地で売られている商品も多種多様なことから、歩いているだけでも楽しめる。同市場で人気のお薦めは、炭火であぶった炭火海苔、鶏唐揚げに甘辛ソースをからめたタッカンジョン、トッポッキ、コプチャンがある。
仁川都市鉄道2号線「モレネ市場駅」下車、3番出口そば。
仁川大公園は大規模自然緑地公園で、植物園や子ども動物園、自転車広場、バラ園などの施設がある。仁川樹木園や子ども動物園では、さまざまな動植物に触れることができる。
人気コースの治癒の森、バリアフリー分かち合いの道、ナヌムキルもお手軽な登山コースとしてお薦めだ。
仁川都市鉄道2号線「仁川大公園駅」下車、3番出口そば。
(2019.12.25 民団新聞)