掲載日 : [2016-02-24] 照会数 : 5186
「記憶遺産」登録を確信…朝鮮通信使縁地連絡協の阿比留事務局長講演
記者・市民セミナー
韓国の財団法人釜山文化財団とともに「朝鮮通信使」のユネスコ世界記憶遺産登録をめざしている日本のNPO法人朝鮮通信使縁地連絡協議会の阿比留正臣事務局長(対馬市観光商工課課長補佐)が10日、民団中央本部の記者・市民セミナーで、共同申請書に調印するまで足かけ4年にわたった舞台裏と展望を語った。
共同登録推進事業は韓国側が提案して12年から始まった。ところが、対馬市役所には全国から抗議の声が届いた。費用負担、登録対象リストの選定をめぐっても韓日間でせめぎ合いが続いた。阿比留さんは、「対馬藩の儒学者・雨森芳洲の唱えた誠信交隣の精神を世界へ示そうと、双方で譲るところは譲った」と、共同申請書に調印するまでの舞台裏を明かした。
ユネスコへの申請は郵送とメールを使い、3月下旬に行う。登録決定は来年6〜9月になるものとみられている。阿比留事務局長は日韓共同申請に勝機ありと踏んでいる。
「心配していない。多国間申請はユネスコも推奨しているので、われわれにはプラス。まして、記憶遺産は世界遺産や文化遺産に比べてハードルが低い。おそらく文言の修正くらいで登録できると思う」
(2016.2.24 民団新聞)