今年の夏は「Kクラシック」が欧州を席巻しそうだ。
チョン・ミョンフン(鄭明勲)芸術監督が率いるソウル市立交響楽団が、世界最大の音楽祭と言われる英国の「BBCプロムス」でデビューする。アジアの交響楽団としては日本のNHK交響楽団に続き2番目の快挙だ。チェリスト出身の指揮者、ハンナ・チャンもカタール・フィルハーモニー管弦楽団を率いて参加する。
さらにソウル市立交響楽団は、イタリアのメラーノ音楽祭開幕公演、オーストリアのグラフェネク音楽祭の公演にも招待されている。指揮者のキム・デジンが先導する水原市交響楽団と韓国交響楽団もメラーノ音楽祭で公演する。女性指揮者、キム・ウンソンはイタリアのマチェラータ音楽祭でプッチーニの「トスカ」を4回指揮する。
韓国人声楽家の活躍も注目される。バスのヨン・グァンチョル、チョン・スンヒョン、バリトンのサムエル・ユンは今年、ワーグナー・ファンの聖地として知られるドイツの「バイロイト音楽祭」(25日〜8月28日)開幕作「タンホイザー」をはじめ、全30回公演のうち24回にメーンキャストとして登場する。
ヨン・グァンチョルは「タンホイザー」のヘルマン1世、「さまよえるオランダ人」のノルウェー船船長ダラント、「ワルキューレ」のフンディング役を務める。2012年に代役で「さまよえるオランダ人」のメーンキャストである船長役を演じ、実力を認められたサムエル・ユンは、今年の同じ役と「ローエングリン」に出演。チョン・スンヒョンは「ニーベルングの指輪」4部作のうち「神々の黄昏」のハーゲン役を演じる。
(2014.7.16 民団新聞)