掲載日 : [2015-11-05] 照会数 : 4245
韓国史教科書国定に…朴大統領「歴史教育正常化へ」
朴槿恵大統領は10月27日、国会での2016年度予算案施政演説で、中学・高校の韓国史教科書で検定制度をやめ、政府がつくる国定教科書への一本化を進めることについて、「大韓民国の未来のために、統一に備えるために、急変する国際情勢の中で確固とした国家観を持ち主導的役割をするために、歴史教育を正常化させるのは当然の課題で、われわれの世代の使命」と述べ、国定化に対する強い意志を示した。
朴大統領は「一部で歴史教科書国定化で歴史歪曲や美化があるのではないかと懸念しているが、そのような教科書が出てくることは私から絶対に座視しない」と断言し、歴史学会や野党が主張する日本による植民地時代や朴大統領の父、朴正熙元大統領による軍事独裁を美化しようとしているとの指摘を強く否定した。
さらに「(まだ)執筆されてもいない教科書、起きてもいないことをめぐり、これ以上歪曲と混乱があってはならない。歴史を正すことは政争の対象になりえず、なってもならない」と強調。「今後正しい歴史教科書を通じて分裂した国論を統合し、私たちの子どもたちに大韓民国の自負心と正統性を植え付けられるように刻苦の努力をつくしていく」と表明した。
朴大統領は演説で、労働・公共・金融・教育分野の4大構造改革法案を含む経済活性化に向けた法案の早期成立や、中国、ベトナムとの自由貿易協定(FTA)の早期批准などを求めた。
(2015.11.4 民団新聞)