掲載日 : [2019-01-01] 照会数 : 6096
今年こそ追悼文送付を…小池都知事に抗議
[ 要請書名を呼びかける実行委員会のメンバー ]
関東大震災朝鮮人犠牲者追悼式典実行委
寒空の下 街宣活動
「関東大震災時に殺された朝鮮人犠牲者追悼式典への追悼文送付を」。 同実行委員会(宮川泰彦実行委員長)は今年9月1日の96年追悼式典を前に小池百合子都知事に追悼の辞の送付を求める街頭宣伝活動を行った。
12月10日、東京・千代田区の神田神保町交差点。寒風の吹きすさぶなか、関係者25人が街頭に立ち、チラシ350枚余を配布。宮川実行委員長は「私たち都民や市民の強い要請にもかかわらず、小池知事は昨年に続き今年も『関東大震災朝鮮人犠牲者追悼式典』追悼の辞を寄せませんでした。あらためて抗議するとともに来年は必ず追悼の辞を寄せることを強く求めます」と、要請署名への賛同を呼びかけた。
追悼碑は73年、日朝協会が提案した。埼玉県や千葉県、神奈川県には朝鮮人犠牲者を悼む碑があったが、当時は都内に一つもなかったからだ。250の団体と個人600人の協力を得て、その年のうちに両国・横網町公園に建立。東京都に寄贈した。東京都知事は実行委員会からの要請に応え、06年から毎年9月1日の追悼式典には「悲劇を二度と繰り返さない」と誓う内容の追悼文を送ってきた。
ところが、小池知事は就任して2年目の17年から実行委員会からの要請を断った。この年の3月、自民党の古賀俊昭都議が「追悼碑の6000余人という数字は根拠が希薄」「歴史をゆがめる行為に加担することになりかねず、追悼の辞の発信を再考すべきだ」と主張。これに対して小池知事は「追悼文は毎年、慣例的に送付してきた。今後は私が適切に判断する」と答弁。事実上、方針を転換していた。
(2019.01.01 民団新聞)