一般財団法人高円宮記念日韓交流基金は10日、東京・新宿区の韓国文化院で3団体と個人を表彰した。同基金は皇族として初訪韓した高円宮(故人)を記念、6年前に設立された。分野は韓日間の教育・文化、スポーツを中心とした民間の学術、草の根交流で、毎年1回顕彰式典を開催している。
第6回受賞者は愛媛県立新居浜工業高等学校(内藤善文校長)、安長江氏(韓日教育文化協議会会長)、全国中学生レスリング連盟(沼尻久会長)、鹿児島県指宿市立指宿商業高等学校(増利裕之校長)。
内外からの推薦を受けて東京大学の小田島雄志名誉教授をはじめとする6人の選考委員が協議して決定した。渡邊泰造理事長から表彰状と副賞、名誉総裁の高円宮妃からは「高円宮賞」が贈られた。柳興洙大使は、「韓日間の交流が民間レベルで着実に息づいていることに感動した。国家間の硬直した関係をほどく糸口となることを期待している」と述べた。
受章者
▽飛ぶ車いすin韓国(愛媛県立新居浜工業高等学校) 壊れたり古くなった車いすを回収し、放課後に修理して韓国国内の障害者施設や福祉センターに寄贈。韓国への修学旅行では施設に立ち寄り、修理もしている。これまでに寄贈・修理した車いすは99年以来、合わせて700台以上にのぼる。
▽韓日教育交流事業(安長江氏) 教育現場で40年以上、青少年交流に携わり、私塾どうしの交流や、学校間の姉妹校提携の仲介に尽力。
▽日韓親善中学生レスリング大会 全国大会で優勝した選手を連れて釜山や大田で1週間合宿し、中学生どうしの交流を続けている。今日まで4半世紀以上続く。
▽生徒ホームステイ事業(指宿市立指宿商業高等学校) 仁川市の永化観光経営高校とのホームステイによる相互交流をして24年になる。指宿からは韓国語を選択した生徒数人が選抜されて訪韓、永化観光経営高からも日本語課の高校生5人が指宿を訪れる。
(2014.12.24 民団新聞)