韓国伝統の濁り酒、マッコリの人気が日本で下火となり、韓国から日本へのマッコリ輸出が急減した。その一方で、中国や東南アジア向け輸出の割合が拡大している。
韓国関税庁の輸出入貿易統計によると、マッコリの日本向け輸出額は2011年に4841万8000ドル(約57億円)と過去最高を記録した後、翌年が3199万ドル、2013年が1362万5000ドル、昨年は914万8000ドルと急減が続く。ピークの2011年に比べると昨年は81・1%に落ち込んだ。
これに代わり、対中輸出額は昨年199万1000ドルと、初めて米国を抜いて2番目の輸出先に成長。輸出全体に占める割合も2011年の2・4%から13・0%に拡大した。対米輸出の割合も3・6%から10・7%に上昇した。
香港向けの輸出額は3年前の約20倍に伸び、全体に占める割合は0・1%から5・3%に拡大した。東南アジア向けの輸出額はさほど大きくないものの、ベトナムとシンガポールを中心に割合が拡大している。
メーカー各社は中国や東南アジア、中南米など輸出国の多様化に努めている。大手の麹醇堂関係者は「東南アジアはコメの文化圏で、コメで作った食品を好む傾向が強く、中南米は最近K―POPなど韓流ブームが起きており、マッコリに対する潜在需要は計り知れない。現地市場の攻略に力を入れている」と話した。
(2015.1.28 民団新聞)