韓国の首都圏(ソウル市・仁川市・京畿道)と湖南圏(全羅南・北道)が半日で往復できるようになる。ソウルと光州を結ぶ韓国高速鉄道(KTX)湖南線が3月末に開通し、所要時間は片道93分になる。
五松で分岐
首都圏への通勤も
これまでソウル市の龍山駅と光州を結ぶKTXは西大田駅を経由する在来線の湖南線に乗り入れていたため、スピードを落とさざるを得なかった。そのため、所要時間が2時間39分かかる「名ばかりのKTX」だった。だが今後は、五松駅(忠清北道清州市)で分岐し、光州松汀駅に至る全長182・3キロの新線を経由することになり、ソウル〜光州の所要時間は66分短縮される。
KTX湖南線建設事業は09年に着工、総事業費は8兆3529億ウォン(車両費7360億ウォン含む)を要した。
五松駅は、ソウルから釜山に向かう列車と光州に向かう列車の分岐点だ。光州に向かうKTX湖南線はここから始まる。14日の試乗会では同駅にワインレッドの新車両がホーム入りした。
発車後わずか5分で、時速300キロに達した。現在は在来線の湖南線に乗り入れているため最高時速が150キロ程度となっているこの区間で、新車両は発車から27分後に全羅北道の益山駅、39分後に同道の井邑駅、そして52分後に光州松汀駅に到着。当初は54分とされていたが、2分短縮された。ソウルから五松までの所要時間を合わせると、93分でソウルから光州に行けることになる。
KTX湖南線の開通で、韓国の生活圏の範囲が変わるという見方も出ている。韓国交通研究院によると、首都圏の郊外からソウル市内への通勤時間は平均76分だ。93分のソウル〜光州は今後、通勤圏になり得る。
KTXは04年にソウル〜釜山の京釜線が開通、ソウルと嶺南圏(慶尚南・北道)が半日で往来できるようになった。その11年後に、ソウル〜湖南圏も半日で往来できるようになったことになる。木浦〜ソウルも2時間5分、また光州〜仁川国際空港は2時間9分と大幅に短縮される。
(2015.1.28 民団新聞)