掲載日 : [2009-06-03] 照会数 : 4940
盧前大統領国民葬 告別式厳粛に
「国民和合」へ願いにじむ
【ソウル】故盧武鉉前大統領の国民葬告別式が市民の哀悼のなか、逝去から7日目の5月29日午前11時に、ソウル・景福宮興礼門前庭で、李明博大統領夫妻、金大中・金泳三両元大統領、在韓外交団・弔問使節、権良淑夫人、長男・建昊氏と長女・静妍氏ら遺族、葬儀委員ら2500人が参列し厳かに執り行われた。在日同胞と民団を代表して中央本部の鄭進団長(葬儀副委員長)、黄迎満議長、金昌植監察委員長らも参列し、故人の冥福を祈った。
国民葬は同日午前5時、慶尚南道金海市烽下村の盧前大統領の自宅での出棺式で始まり、遺体は車でソウルに運ばれた。告別式は国民儀礼、故人への黙とう、葬儀委員会執行委員長の李達坤行政安全部長官による略歴紹介、共同葬儀委員長の韓昇洙国務総理と韓明淑元国務総理による弔辞、仏教やキリスト教の宗教儀式の順で進められた。
韓総理は「疎外され苦しい人々、弱くて貧しい隣人の友人になり、共に生きた。わたしたちは大統領の志をかみしめながら、より良い世界を作るための誓いを新たにする」と哀悼の言葉を述べた。韓元総理は、「分裂で反目しているわたしたちを和解と統合へ、深まる民族間の葛藤を平和へと導いて欲しい」と語りかけた。
喪主・遺族、李大統領夫妻、両元大統領、葬儀委員、外交使節、各界代表の順に献花が行われ、国立合唱団による盧前大統領が生前好きだったという「常緑樹」合唱、陸海空軍の弔銃隊員による弔銃21発発射儀式をもって、告別式を終えた。
式の模様はテレビ放送だけでなく、光化門、ソウル市庁舎前広場、ソウル駅一帯の大型電光掲示板でも生中継された。
告別式の後、霊柩の葬列はソウル市庁舎前広場に向かい、数十万市民の哀悼のなか約30分間、路祭(故人の縁がある地の路上で行う祭祀)を行い、市民に見守られソウル駅まで移動した。盧前大統領の棺は、京畿道水原市の火葬場で荼毘(だび)に付され、遺骨は30日午前1時すぎ、烽下村に戻り、自宅近くの寺に仮安置された。その後、自宅横の山に造成される埋葬地に安置される。
(2009.6.3 民団新聞)