掲載日 : [2009-06-03] 照会数 : 9691
<北核実験>同胞の怒り知れ…廃絶訴え都内デモ
民団緊急行動「総連同胞も決起を」
「韓国での実現から3年、永住外国人に地方参政権を!」(5月31日、東京中央区・銀座ブロッサム)の参加者1000人は、集会終了後、鄭進民団中央本部団長の緊急の呼びかけを受け、その場で「北韓の核兵器放棄を求める緊急集会」を開き、北韓の核実験再強行に強く抗議する決議文を採択。同時に、韓半島の非核化と平和確保を求める在日同胞の衷情を広く日本市民に知らせる「平和行進」の実施を決議し、会場から常盤橋公園まで4隊列で行進、力強くシュプレヒコールを繰り返した。
鄭進団長は、「北韓の一連の暴挙は、東アジアの平和・安定と、わが民族の宿願である祖国平和統一を根底から破壊するだけでなく、在日同胞を含む全民族の生存を脅かす。海外国民・同胞として断じて許せない」と緊急アピール。
さらに、「自国民の生命を犠牲にしながら、核・ミサイル開発に狂奔する北韓独裁政権に対し、断固たる対応措置をとることを韓国政府と日本政府、そして700万海外同胞に訴えたい」と強調、朝総連傘下の同胞に対しても「北韓当局に政策転換を求めるよう、われわれとともに立ち上がるべきだ」と呼びかけた。
続いて、李時香・民団関東地方協議会会長(東京本部団長)が決議文を発議し、参加者はこれを満場一致で採択した。決議ではまず北韓に対し、①国際的な核不拡散と核廃絶の流れを踏みにじる核開発を即時やめ、6者会談への早期復帰②7000万民族の生命と安全を脅かす愚行をやめ、韓半島の非核化と平和構築のための南北間対話に即時応じるよう強く求め、朝総連及び傘下同胞には③率先して韓半島の非核化のために立ち上がるよう促すとともに、日本人市民に対しては④韓半島および東アジアの平和と安定のため、北韓の核問題解決に韓国との連携を強化するよう求めた。
青年会メンバーによる「北韓は核実験をやめ、核兵器を放棄せよ」「北韓は韓国に対する戦争挑発行為を即刻やめろ」などのシュプレヒコールで緊急集会を締めくくり、中央本部の鄭進団長、黄迎満議長、金昌植監察委員長、関東地協の地方団長、余玉善婦人会会長ら中央傘下団体長を先頭にデモ行進に移った。
コースは銀座ブロッサムから京橋、東京駅八重洲中央口前、呉服橋を経由、終着点の常磐橋公園までの約1・7㌔。小雨がぱらつくなか4台の宣伝カーと4隊列からなるデモ隊は、拡声器で「私たちも広島・長崎で4万人が犠牲になりました。その歴史からも北の核開発は絶対に許せません」と繰り返し訴え、「北の核実験断固糾弾!」「北の核廃絶へ韓日連携を!」とハングル、日本語で書かれた横幕やプラカードを突き上げて、シュプレヒコールを繰り返した。
街宣車を動員した右翼の悪質な妨害行為によって、コース周辺は騒然とする場面が続いたが、北韓核実験への抗議と同時に、核廃絶と東アジアの平和確保を願う思いは動じることなく、行進は約1時間20分にわたって力強く、整然と展開された。
(2009.6.3 民団新聞)