掲載日 : [2009-06-03] 照会数 : 3580
多文化共生のメッセージ漫画で 『クラスメイトは外国人』
[ 第2話「ユヘの物語」〜私が日本で生まれた理由 ]
外登、就職差別、関東大震災時のデマ…
物語と解説20編 明石書店から出版
在日外国人のクラスメイトが、日本に住むようになった背景と理由、その現状や悩み、受け入れる側の課題までをトータルに理解できる『まんが・クラスメイトは外国人〈多文化共生20の物語〉』(「外国につながる子どもたちの物語」編集委員会)が東京の明石書店から出版された。
韓半島はじめフィリピン、ベトナム、中南米などさまざまな国と地域にルーツを持つ主人公が登場する6㌻の絵物語と2㌻のテーマ別の解説で構成した。明石書店編集部としては「メッセージまんが」と呼ぶ新しい試みだ。登場人物を「私たちの友人であり、私たちが持たないものを教えてくれる先生でもあります」(導入部の解説)と位置づけているところに、本書の基本的な立ち位置がうかがえる。
テーマは外国人登録、就職差別、いじめ、関東大震災時のデマ騒動、重国籍、オーバーステイ、外国人犯罪、法廷通訳など20編で構成。1話1話はそれぞれ完結しているが、バラバラではない。それぞれが有機的につながり、増幅しながら最後は大きなうねりとなって「多文化共生の道」へと収れんされていく。
まんがはイラストレーターのみなみななみさん。1200円(プラス税)。問い合わせは℡03・5818・1171。
(2009.6.3 民団新聞)