掲載日 : [2016-01-27] 照会数 : 4204
急成長するLCC…大手の大韓・アシアナ抜く
低価格航空会社(LCC)の利用者が急増している。国土交通部の発表によると昨年の年間ベースでLCCの国内線旅客輸送分担率(シェア)が51・2%を記録し、航空大手の大韓航空とアシアナ航空の合計を追い抜いた。
LCC5社の昨年の国内線輸送客数は前年比172万1000人増加し1248万9000人を記録した。これは前年比16%増。一方、大手の大韓航空は666万3000人(前年比29万7000人減)でシェア27・3%、アシアナ航空は521万8000人で(前年比60万2000人増)でシェアは21・4%となった。
LCC5社の中で最も高い13・9%のシェアを記録したチェジュ航空、次いでエアプサン、ジンエアー、イースター航空、ティーウェイ航空の順でいずれも200万人を超えた。
LCCの営業利益率は、12年までは「慢性赤字」状態が続いていたが、ここ2〜3年で180度変化し、各便とも満席に近い状態が続いている。現在、大手航空会社の国内線搭乗率は77%だが、LCCは87%を誇っている。
この背景には経済不況が挙げられる。経済専門家たちは「消費欲求を発散しようとする欲望と現実的な経済の制約がかみ合って、『小さな贅沢』現象が起きている」と分析。
緻密に計算されたマーケティング戦略もLCCへの関心を高めた。最近話題になった「超低格安航空券」の正体は、ビッグデータや原価構造戦略の代表的な産物だ。
今月13日、国内最大のLCCであるチェジュ航空がソウル〜済州を最大98%引きの7000ウォン、日本、中国への国際線も3万3900ウォンという超格安料金で販売開始するや、これを買おうと瞬時にアクセス、21万人が殺到し同社のサーバーが麻痺する事態が起きた。
ただ最近、機体のトラブルなどが相次ぎ、利用者から不安と不満の声も高まっている。
(2016.1.27 民団新聞)