掲載日 : [2016-02-10] 照会数 : 5114
韓国版ブルッキングス研究所が「與時斎」を設立…国とアジアの未来戦略提示へ
[ 趙昌杰氏
]
中堅企業の創業者が私財を投じて立ち上げた韓国版ブルッキングス研究所、「與時斎(ヨシジェ)」が始動する。ハンセムの創業者である趙昌杰名誉会長(77)が後援する同シンクタンクは最近、財団法人登録を終え、初代理事長は李憲宰元経済副首相(72)が務めることが決まった。国内の中堅企業による国家の未来戦略を提示するシンクタンクは初めて。
趙昌杰ハンセム名誉会長が主導
趙名誉会長は昨年3月、「日米中の狭間で韓国が生き残る道を探すためにシンクタンクが必要」と力説し、「ハンセムDBEW(Design Beyond East & West)財団」保有株の半分にあたる260万株(約4400億ウォン)を捻出することを決め、まず60万株を寄付した。
理事陣は李元副首相と趙名誉会長を含め法曹界、官界、財界、学界からの9人で構成する。
法曹界からは安大熙元最高裁判事、官界は金鉉宗元通商交渉本部長、財界は金範洙カカオ理事会議長と朴炳曄パンテック創業者、学界からは鄭暢泳元延世大学総長、金道然浦項工科大学総長らが確定している。
趙名誉会長は昨年、「東北アジアの情勢が急変化する過程で、国家に寄与する経綸を備えたメンバーでシンクタンクを設立して国家戦略を樹立できる土台を備える」という意向を明らかにした。
與時斎は韓国と東北アジア、さらには世界を導いていく未来のリーダー育成をめざしながら、昨年、趙名誉会長が明らかにした1,東西の価値を融合した新しい文明の創造2,持続可能な社会のための思考転換3,デジタル技術の善用と生活の革命4,中国の激変への対応と東アジアの生活方式の創造という「未来4大課題」の研究と政策方向性の提示に注力していく。
これと共に、未来社会を導いて行く指導者の育成、新産業の発掘などで韓国の未来の方向性を提示する方針だ。
◆與時斎(ヨシジェ) 韓国で初めて中堅企業が主管する国家未来戦略シンクタンク。「時代とともにある家」という意味を込めた名前だ。趙昌杰ハンセム名誉会長が私財の半分を出捐したハンセムDBEW財団が支援する。東北アジアの未来を切り開き、韓半島の繁栄と統一に寄与する戦略を研究して指導者を養成するというのが設立趣旨。
(2016.2.10 民団新聞)