掲載日 : [2020-04-24] 照会数 : 10368
韓国総選挙「巨大与党」が誕生…180議席、5分の3に
共に民主党と共に市民党 180議席、5分の3に
15日に投開票が行われた韓国の国会議員選挙で与党の「共に民主党」とその比例政党「共に市民党」が第21代総選挙で単独で国会全体議席(300議席)の5分の3に当たる180議席を確保した。保守系最大野党の「未来統合党」と比例政党「未来韓国党」は103議席にとどまった。
単一政党を基準に全体議席の5分の3を上回る巨大政党が総選挙を通じて誕生したのは1987年の民主化以降、前例がない。5分の3を確保すれば単独で迅速処理案件(ファストトラック)法案の処理が可能で、改正国会法である先進化法も無力化することもできる。また、改憲を除いた立法活動で野党の反対を抜け出してほとんどの権限を行使できることになる。
16日の開票終了の結果、与党「共に民主党」と、同党の比例政党「共に市民党」が単独で180議席を獲得。保守系最大野党の「未来統合党」と比例政党の「未来韓国党」は103議席の獲得にとどまり、かろうじて改憲阻止ラインとなる100議席を3議席上回った
小選挙区の全253議席では、「共に民主党」が163、「未来統合党」が84、革新系の「正義党」が1、無所属候補が5となった。
◆比例代表は5党で議席確保
今回の総選挙から準連動型比例代表制(小選挙区連動型)が導入され、30議席は各党の小選挙区当選者数と政党得票率に基づき、残り17議席はこれまで通り政党得票率に基づいて配分された。
比例代表の議席を獲得したのは、得票率が3%以上だった保守系の「未来韓国党」、与党系の「共に市民党」、革新系の「正義党」、中道系「国民の党」、共に民主党を離党した元議員らが立ち上げた「開かれた民主党」の5党。
「民生党」など、そのほかの政党は得票率が3%未満だったため、議席を獲得できなかった。
最も高い33・84%の得票率を記録した「未来韓国党」は19議席(連動型12、並立型7)を獲得、次いで「共に市民党」は33・35%で17議席(連動型11、並立型6)となった。
「正義党」(9・67%)は5議席(連動型3、並立型2)、「国民の党」(6・79%)と「開かれた民主党」(5・42%)はそれぞれ3議席(連動型2、並立型1)の獲得だ。
(2020.04.24 民団新聞)