掲載日 : [2016-06-08] 照会数 : 5090
<高麗郡建郡1300年>韓日友好の「マックリ」…市民が縁結び
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清州の鉱泉水
日高の利平栗
【埼玉】日高市が全国トップクラスの生産量を誇る利平栗を使い、韓国の工場で栗マッコリ「マックリ」を製品化する「クリメンプロジェクト」が地元で進んでいる。栗で日高市の活性化に取り組んでいる市内の日本人有志が昨年11月に企画、縁結びを実現した。資金はインターネットを通じて不特定多数から出資を募るクラウドファンディング方式を採用した。目標の100万円まであと一息だ。
出資者募り製品化へ
「マックリ」の原料となる利平栗は、「栗の王様」と呼ばれる品種。通常の和栗より甘みが強いことから高値で取引されている。「クリメンプロジェクト」でも様々な品種を食べ比べた結果、「ほかのとは味がぜんぜん違う。これならおいしいマッコリが期待できる」と決めた。
製造は忠清北道清州市内の工場に委託した。ここでは世界3大鉱泉水とされる椒井鉱泉水を使ってマッコリを醸造している。韓国の酒と日本の栗のブレンドには、「両国がもっと仲良くなってほしい」との願いも込められている。マックリの名前は登録商標を出願中。
クラウドファンディングには500円から参加できる。このうち、マックリを贈られるのは1800円以上から。1万円以上になると、マックリ2本と高麗郷選りすぐりの名産品がセットで届く。最高の5万円口には「応援しています」という在日同胞とおぼしき人の名前も。
目標とする100万円は輸送と製造に最低限必要な実費。プロジェクトは高麗郡建郡1300年を前に「日高の栗を世の中に出すのはいましかない」と着手した事業だけに、今月13日に迫った期限までにはなんとか目標を達成したいと意気込む。ただし、それでも不足する分については同プロジェクトで補填し、製品化を実現させる。もとより今年1年だけのおまつり騒ぎで終わらせるつもりはなく、来年以降の事業継続も見据える。
750㍉㍑入りアルコール分5%の通常タイプと、栗を増量しアルコール分を10%にまで高めたプレミアムタイプの2種類。8月中旬までに合わせて3000本を輸入し、8月末からクラウドファンディングに協賛したサポーターに発送を始める。
9月からは一般向けにも全国販売することにしており、マックリを扱ってくれる酒店や飲食店を募集している。価格は通常タイプが税込み1300円(年内は1000円の特別価格)、プレミアムタイプは同2600円(同2000円)。
問い合わせは「クリメンプロジェクト」(http://www.kurimen.com/)。
(2016.6.8 民団新聞)