韓国で猛威を振るった中東呼吸器症候群(MERS)が事実上終息した。保健当局の終息宣言は早ければ来月初めになるとみられるが、市民はすでに日常生活に戻った。
新たな感染者は今月5日以降発生しておらず、12日現在、7日連続で「ゼロ」となっている。
市民は今ではMERSに恐怖を感じておらず、遊園地や百貨店、映画館、飲食店などは家族連れやカップルなどでにぎわっている。MERSに関するニュースは職場でも話題にはならない。
全国2903カ所まで増えた学校と幼稚園の「MERS休校・休園」は今月6日から「ゼロ」となり、学校の授業は完全に正常化した。
軍将兵の外泊も再開された。中止や延期に追い込まれた地方自治体のさまざまな行事が次々と催され、ファッションショーやスポーツの試合も再開された。
主要なリゾート地も、夏季休暇が集中する7月25日から8月8日までの予約率がほぼ満杯だ。
保健当局はMERS事態の沈静化を受け、終息宣言の時期を調整している。
世界保健機関(WHO)は最後の感染者確認から、ウイルスの最大潜伏期の2倍以上が過ぎれば、終息を宣言する。最後の感染者が確認されたのは今月5日。MERSの最大潜伏期間は2週間。新たな感染者が出なければ、来月2日に終息を宣言できる。
(2015.7.15 民団新聞)