掲載日 : [2022-08-03] 照会数 : 2280
名古屋韓国学校校長に姜裕正氏…前民団愛知本部副団長
[ 姜裕正校長 ]
【愛知】学校法人愛知韓国学園名古屋韓国学校の第9代校長に在日同胞3世の姜裕正さん(68)が就任した。姜さんは4月、43年間勤務した民団愛知本部の副団長を最後に定年退職したばかり。
名古屋韓学は韓国政府から派遣された教師の金渙さんが1962年、在日同胞子弟を主な対象に民団中村支部講堂で始めた民族教育のための夜間学校が前身。65年に鄭煥麒初代理事長が就任すると「民族教育50時間義務制」教育を打ち出し、9個分校に拡大。修了者は76年に1000人を突破した。
財政的には愛知県韓国人経友会の支援が学校の発展を支えてきた。
一時、500人が在籍していたとされるが、現在は「特別授業」、「文化授業」を含めて40クラス編成、在校生は270人ほど。ほかの民族学校と違って様々なきっかけで韓国語を学びたいという多くの日本人も生徒として通学する。
駅前留学的な韓国語スクールが増えたうえ、コロナ禍も重なって生徒が減っているのも事実。姜校長としては生徒数を増やすこと、学校としての財政基盤の確立が当面の課題となっている。併せて在日小学生を中心に10数年前から開講している「土曜学校」の拡充に意欲を燃やしている。
11月3日には開校60周年の節目を迎える。姜校長は「教育機関として名古屋の地で60年間にわたり韓国文化を発信してきた誇りをもって、まず次の10年を目標に張永植理事長をはじめ教職員と一体となって『名古屋韓国学校チェゴ(最高)』といわれるよう心を新たに頑張っていきたい」と語った。