掲載日 : [2022-09-27] 照会数 : 7381
韓国文化院の公式チャンネル 「や・た・い」シリーズ人気
[ 趙恩京さん(左)と中本愛子さん ] [ 「や・た・い」の人気動画 ]
職員が体を張って挑戦…温かみ生む手作り感
韓国文化院(東京・新宿区)が運営しているユーチューブ公式チャンネル「オンライン駐日韓国文化院」では、同院が発信している多様な韓国の文化コンテンツに交じり、同院の職員が体を張って挑戦する「や・た・い」シリーズが注目されている。朝鮮王室燈づくり、韓国雑貨専門店訪問など、これまで全14タイトルをアップした。企画から編集、出演までを一手に引き受ける広報チームの趙恩京さんと、SNSをメインに手がける中本愛子さんに聞いた。
第1回目となるEP(エピソード)・0は、昨年3月、幕張メッセ(千葉市美浜区)で開催されたアジア最大級の食品総合展示会「FOODEX JAPAN2021」を訪れ、韓国食品や企業関係者の話などを紹介した。
タイトル「や・た・い」の「や」は、やってみた!(韓国文化を体験)、「た」は、食べてみた!(流行のグルメを実食)、「い」は、行ってみた!(人気スポットを偵察)の頭文字をとった。
このシリーズは趙さんと中本さんが担当しているが、他の職員は協力して出演をしている。
EP・5「タルゴナの型抜き対決をやってみた!」は、昨年、NetfliXで配信され世界的に人気を博したドラマ「イカゲーム」で話題になったタルゴナに注目した。
中本さんや他の職員もイカゲームの衣装を着用し、ドラマをパロディー化した。趙さんと職員が型抜きに挑戦するが、真剣になればなるほど、どこか笑いを誘うという、手作りならではの温かみを感じる。
この動画では特典として、コメントを残した人に動画で使用したタルゴナキットとタルゴナをセットにして抽選でプレゼントした。これは、動画を見て楽しんだ後に、視聴者にも体験してほしいとの思いからだ。
「や・た・い」の動画を制作している理由について趙さんは「オンライン駐日韓国文化院に親近感を持ってもらい、気軽にアクセスしてもらうことを目指した」と話す。
中本さんは「韓国の文化はいろいろあるが、文化院の職員が体験する『や・た・い』を通じて、より身近に韓国の文化を感じていただきたい」と語った。
これまで、「韓国パズルの早組対決をしてみた!」「職員がK‐POPダンスを踊ってみた!」「韓国の民俗遊びをやってみた!」「万能ヤンニョムジャンを作ってみた!」などを紹介してきた。
最近反応が良かったのは、韓国の今を紹介するシリーズだ。3年振りに帰省した職員たちが撮った写真をアップし、中本さんがコメントを入れた。
韓国の観光地をはじめ、マッコリパン、ラーメン類やコンビニ、タルゴナ名人や制服ロッテワールド(レンタルした制服を着てロッテワールドへ行く)という流行の最新情報も紹介している。
フォロワーから今の韓国の様子を知りたいという意見もあったと話す中本さんは「私たちは東京を拠点にしているので、そこが満たされない部分があった。今回はフォロワーの方が求めるものに近いものができたかなと思う」という。
動画は1本につき5分程度だが、撮影から動画の字幕や効果音などを入れる作業を2人で行うため、公開までに時間がかかる。1カ月に1本のペースで上げるのが理想的だが、今は不定期になっている。
文化理解の一助に
2人は今後も視野に入れる。今、ユーチューブに上がっている動画のジャンルは多岐にわたるが、これから子ども向けコンテンツをはじめ、韓国や同院とつながりのある場所や外部のイベントを紹介する構想を練っている。
「ユーチューブなので全国の皆さまにお届けできるという利点がある。昔からあった情報でも新しい形でお見せすればもっと見てくれるのではないかと思う」と趙さんは話す。これからも中本さんとともに良質なコンテンツを作り、韓国の文化理解の一助になることを目指している。