掲載日 : [2021-04-28] 照会数 : 11508
藤本巧さんの写真と映像特別展「誠信の交わり」'韓国文化院で開催中
[ 韓国と日本の墓地は似ていると説明する藤本巧さん ]
古代から続く韓国と日本の交流の歴史を写真作品約150点と映像で紹介する巡回特別展「誠信の交わり」(互いにあざむかず、争わず、真実で交わること)が東京・新宿の駐日韓国大使館韓国文化院ギャラリーMIで開催されている。写真家・藤本巧さんの活動50周年を記念して韓国文化院が主催した。
写真は古代から江戸時代、近・現代へと時系列で展示した。古代では扶余当時の「三層石塔」と百済からの渡来人が建立したと伝えられる「石塔寺」(滋賀県東近江市)の類似性を強調した。
岡山県瀬戸内市に伝わる「唐子踊」には江戸時代の「朝鮮通信使」の影響が色濃く残す。子どもたちの表情が凛々しい。 古式ゆかしい民族衣装に身を包んだ3000人がパレードする「四天王寺ワッソ」に、藤本さんは欠かさず足を運んできた。1990年の第1回には馬が路上を闊歩しており、時代を感じさせる。
今回の写真展では、朝鮮時代の工芸品を愛し、韓半島の緑化に努力した浅川巧の生誕130年を記念して、ソウル忘憂里の共同墓地と浅川巧の故郷・山梨県北杜市を取材した成果も「特別併陳」した。70年に石材工場(忘憂里共同墓地)で撮影した少年たちもいまは還暦。藤本さんは「少年たちの目を見ると、50年の長さを感じる」と感慨に浸っていた。藤本さんの名前は浅川巧に由来する。6月1日まで。
(2021.04.28 民団新聞)