掲載日 : [2021-02-12] 照会数 : 5355
韓半島ゆかりの史跡展…高麗博物館開館20周年記念
[ 自ら現場で描いたスケッチを指さす岩橋春美さん ]
市民の視座から韓半島と日本の交流史を展示してきた東京・新宿の高麗博物館が3日、開館から20周年を迎えるのを記念してリニューアルオープンした。
約165平方㍍のフロアは企画展を重視したスペース分けにした。交流の歴史を伝える手作りパネルは「色褪せ、古めかしくなった」として常設コーナーに移し、大型モニターでも鑑賞できるようビジュアル化を進めている。
記念事業として新たな展示企画「朝鮮ゆかりの歴史地図ー東京界隈編」が始まった。展示したのは運営スタッフ5人が史跡のある現地を訪ね、史跡を色鉛筆でスケッチした原画40枚と写真。1日あたり2カ所を回り、完成まで5年かけた労作だ。原画はスタッフの岩橋春美さん(70)が「実際に歩いた証拠として絵に描いた」。
神田神社(神田明神)には「朝鮮通信使」に扮した江戸っ子を描写した華やかでユーモラスな祭礼絵巻が残されている。早稲田大学会津八一記念博物館は韓国美術品を多く所蔵。野外にも多くの石像が置かれている。
近隣では白鳳期の釈迦如来像を本尊とする調布市の深大寺、百済から移住した豪族が妙見菩薩を祀ったと伝えられる西多摩郡日の出町の平井妙見宮「七星殿」など。
電車路線図を記した絵地図(20×21㌢、A2班6ツ折り)は1部300円。問い合わせは高麗博物館(03・5272・3510)。
(2021.02.10 民団新聞)