掲載日 : [2017-05-10] 照会数 : 10711
<文大統領就任演説>統合と共存の新世界実現へ…国民との対話強調
[ 就任演説を終えて手をふる文在寅大統領 ]![](../old/upload/591547d6e3add.jpg)
「権威的な文化を清算」
文在寅大統領は10日正午、ソウル汝矣島にある国会本会議場前の中央ホールで就任の宣誓を行い、任期5年の第19代大統領に公式に就任した。
この後、文大統領は「国民にささげる言葉」と題する就任演説で「今私の頭は、統合と共存の新しい世界を切り開いていく青写真でいっぱいだ」とし、「謙虚な心を忘れずに、すべての国民の大統領になる」と強調した。
演説は「国民の皆さんの偉大な選択に頭を下げて深く感謝する」との第一声から始まった。
文大統領は「今、私の両肩には国民の皆さんから与えられた重大な使命感が重くのしかかり、私の胸は今、国を作るという情熱で熱くなっている」と表明。
また他の候補に対しては、「今回の選挙は勝者も敗者もない。私たちは新しい大韓民国を共に導いていく同伴者」としながら、「激しかった選挙戦を終えたこれからは、一緒に手を取り合って前進しよう」と呼びかけた。
文大統領は「今日から国民みんなの大統領になる」とし、「私を支持していなかった方もわが国民であり、私の国民として仕えたい」としながら、「2017年5月10日、この日は、真の国民統合がスタートした日として歴史に記録されるだろう」と述べた。
あわせて「国を国らしく作る大統領になりたい。古い時代の誤った慣行と果敢に決別する」とし、「大統領自ら一新していく」と付け加えた。
また、「現職大統領の弾劾と拘束によって政治は混乱したが、国民が大韓民国の前途を開いてくれた」とし、「私たち国民は迷うことなく、むしろこれを災い転じて福を為すべく昇華させ、新しい世界を開いた」とした。
文大統領は「不幸な大統領の歴史が続いているが、今回の選挙をきっかけに、この不幸な歴史が終結されなければならない。私は成功した大統領になるために最善を尽くしたい」と語った。
今後の大統領像についてもふれ、「光化門大統領」の時代を予告した。「権威的な大統領の文化を清算する」とし、「準備を終え次第、今の青瓦台を出て光化門の大統領時代を開く」とした。
文大統領は「国民の涙を拭く大統領、腰を低くする大統領、対話する大統領になる。国民に近いところにある、友人のような大統領になる」とも表明、光化門広場で国民との対話討論会を示唆した。
外交問題に関しては「安保危機も急いで解決し、韓半島の平和のために東奔西走する。必要であればすぐにでもワシントンに飛んでいく。北京、東京にも行き、条件が整えば平壌にも行くだろう」と述べた。
高高度防衛ミサイル(THAAD)の配備については「韓米同盟は一層強化し、問題解決のため、米国や中国と真摯に交渉をする」考えを示した。
また、「分裂と葛藤の政治も変える」と力説、「国政運営のパートナーである野党との対話を定例化したい」と述べた。
(2017.5.10 民団新聞)