2003年から隔年で開催してきた日韓伝統音楽の会主催「第7回韓国と日本の箏の調べ」ファイナルコンサートが16日、横浜市西区の横浜能楽堂であった。両国奏者の円熟した演奏に、観客は聴き入った。3回目の参加となる韓国伽 琴の第一人者、黄秉冀さんは老年のため、海外演奏は今回が最後となる。
韓国側は、韓国人初の女流歌人、故孫戸妍女史の短歌を長女で詩人の李承信さんが翻訳した4首を選んで黄さんが作曲した「ホヨンの短歌四題」をパンソリの鄭恩恵さんが朗々と歌った。
また黄さんが77年に「新羅時代の古墳で発見されたペルシャのガラス器の神秘的な色から着想して作曲した」という「シルクロード」を演奏し、伽倻琴の奥深い音色に観客は酔いしれた。
同会代表で箏曲演奏家の堀江久美子さんは、宮城道雄作曲の「水の変態」「春の海」などを披露した。
(2015.5.27 民団新聞)