掲載日 : [2023-06-07] 照会数 : 954
部活誕生1年目で「キムチGP」優勝
[ 大阪偕星学園高校「キムチ部」自慢のキムチ ]
【大阪】4月に東京で開催された「漬物グランプリ2023」(全日本漬物共同組合連合会主催)で、「学生の部」初のグランプリに選ばれた大阪偕星学園高等学校「キムチ部」(大阪市生野区勝山南)。部活誕生から1年での快挙だった。
「キムチ部」は同学園専務理事の太田尚樹さん(34)の発案。近隣に「コリアタウン」がある環境を利用し、キムチを通じた部活を考えたという。「キムチ部おもしろい」と部長、副部長の2人だけでスタート。まもなく部員は9人に増えた。
部活は週に2~3回。せっかく近くに「コリアタウン」があるからと、部員みんなで毎回、キムチ店を5軒ぐらい回り、試食を繰り返した。店主からは「孫みたいや」と可愛がられ、キムチに使う薬味についても指導を受けることができた。
いざ挑戦してみると失敗ばかり。白菜の塩漬けは塩加減や水抜きがに苦労した。重しで押さえすぎても、白菜の繊維が壊れてしまう。唐辛子の分量でも試行錯誤を重ねた。できあがったキムチはコリアタウンに持ち込み、店主からアドバイスを受けた。
太田さんは「生徒たちの発想は突拍子もないが、アイデアだけは豊富。グランプリを受賞した『×(かける)キムチ』の材料は大豆ミート。これは肉のキムチを作ってみたいという発想から生まれた。それがまた美味しいので、思わず笑ってしまった」という。
グランプリに輝いた白菜キムチは「自信があった」という部長の栗川大樹さん(3年)。「うれしいのと応援、指導してくれたたくさんの人たちに感謝の気持ちでいっぱい」と笑顔を見せた。普段の食生活でもキムチを食べる量が増えたという。
「キムチは自分にとって自己成長の糧」という栗川さんは「次は茶葉のキムチを作ってみたい」と連覇に向けて目を輝かせていた。
(2023.6.7民団新聞)