掲載日 : [2016-10-12] 照会数 : 4955
<全経連経団連>第3国共同進出で支援強化…防災や五輪成功でも協力
[ 韓日財界首脳が一堂に会し共通課題について討議した(ソウル) ]
韓国と日本の経済界を代表する団体、全国経済人連合会(全経連)と日本経済団体連合会(経団連)が10日、ソウルで双方トップらによる懇談会を開き、第三国への共同進出や防災分野での協力強化で一致した。
両団体は昨年11月の朴槿恵大統領と安倍晋三首相による初の首脳会談後、両国関係が政治、外交面で安定しつつあることを歓迎し、今後も関係改善を目指し経済界として協力することで合意した。
両国経済界はこれまで製造業や資源開発、インフラ建設など幅広い分野で第三国に共同進出してきたが、これを支援する仕組みを強化する具体的な協力策を話し合った。支援の仕組みを作り、成功事例を共有するため、来春にソウルでセミナーを開く。
また、今年4月の熊本、9月の慶州を中心に大規模な地震が発生したことを踏まえ、自然災害に備えて防災分野で情報を共有し協力を強化していくほか、2018年平昌冬季五輪および20年東京五輪の成功に向けて協力していくことでも意見の一致をみた。
さらには、少子化問題を解決するため青少年の交流を拡大するのをはじめ、東アジア経済の統合や環境問題、観光・サービス産業の育成など、双方が共通するさまざまな関心事についても意見を交わした。
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朴大統領を表敬訪問 経団連の榊原会長ら
朴槿恵大統領は10日、青瓦台で訪韓中の日本経団連の榊原定征会長らと面談し、「昨年の首脳会談を機に締結された若者の人材交流に関するMOU(了解覚書)を受けて進められている日本企業の韓国の若者を対象にした採用博覧会やインターンシッププログラムが続けられる必要がある」と述べ、韓国の若者の採用を拡大するよう要請した。
また、「若者の交流は韓国若者の失業率の増加や日本の求人難を解消するとともに、両国の経済協力強化の土台になる」と強調した。
大統領は両国の経済界に対し、▽貿易・人的交流の拡大▽第三国への共同進出▽新成長産業での協力などを要請した。
また、「日本を訪れる韓国人が増え続けている一方、来韓する日本人は2012年以降減少したが、今年になって再び増加している」として、政府主導の大規模ショッピング・観光イベント「コリアセールフェスタ」を紹介。「こうした機会に日本から韓国を訪れられるよう、日本の財界が関心を寄せてほしい」と呼びかけた。
(2016.10.12 民団新聞)