掲載日 : [2015-12-09] 照会数 : 6744
<第9回MINDAN文化賞表彰式>世代担う意気高い…受賞87人を激励
[ 呉公太団長から表彰状を受け取る孝道部門「最優秀賞」の朴孝憲さん(右) ]
民団中央本部主催「第9回MINDAN文化賞」入賞者(87人)の表彰式が11月28日、東京・港区南麻布の韓国中央会館で行われた。受賞者、保護者をはじめ約150人が参加した。
MINDAN文化賞は2004年に「MINDAN孝道賞・親孝行エッセイコンテスト」から始まった。07年から「語り継ごう 在日を」をスローガンに「MINDAN文化賞」(第1回)に名称が変わり、論文、詩歌、写真、孝道の4部門でスタート。13年の第7回から絵画とウリマル普及部門を新設、現在6部門からなる。
呉公太団長は主催者あいさつで、受賞者を祝うと同時に「今年は1332点もの応募があった。どの分野も回を重ねるにつれ作品の水準が高まっており、内容も多様化している」とし、「すばらしい作品に触れるたびに、在日社会を担っていく次世代に対する期待を大きくしている」と語った。また「めまぐるしく変化する社会の中で、自分にとって本当に大切なものは何なのか。これからも自分のこころの声をまっすぐに聞き、表現してみてください」と激励した。
論文・論壇部門では羅義圭さん(教師)の「多文化共生を切り開く『在日』としての未来像」が奨励賞、李達富さん(塾講師)の「民族差別は個人的体験か?」が特別賞に選ばれた。
孝道部門では、自分の名前に込められたメッセージを調べるなかで、「孝」の意味を家族内にとどめず、広い視野で捉えた朴孝憲さん(高校1年)の「『孝』と『仁』、ルーツ・今・未来」が最優秀賞(駐日大使特別賞)に輝いた。
応募者が最も多かった詩歌部門(時調、三行詩、短歌、俳句、自由詩(<韓国語><日本語>)では、朴信映さん(高校1年)の自由詩(韓国語)「そうしなければならないのですか‐ヘイトスピーチ」が最優秀賞に。
絵画部門では、「韓日友好」をテーマとした、金湞さん(中学2年)の「和平」が「最優秀賞」に選ばれた。同作品は、韓国の訓民正音と日本の漢字文字を背景に、太極旗に使われている赤、青、黒の3色と日章旗の白、赤の2色のポスターカラーの瓶が描かれ、ふたの開いた二つの白の瓶(両国の言葉で「白」と表記)から流れ出る白がそれぞれの「国旗」を融合させている。ユニークな発想が高く評価された。
(2015.12.9 民団新聞)