掲載日 : [2016-04-27] 照会数 : 4948
建郡の歴史が漫画に…高麗郡1300年事業の一環
高麗王若光の生涯描く…製作委員会
【埼玉】高句麗から渡来して高麗郡を建郡した玄武若光(後の高麗王若光)の波乱に満ちた生涯を描いた『まんが高麗王若光物語』(比古地朔弥著、A5判128ページ)が完成した。
建郡1300年事業を推進している一般社団法人高麗1300(大野松茂理事長)と高麗若光の会(朴仁作会長)が共同で製作委員会を立ち上げ、趣旨に賛同した人たちからの協賛金をもとに約2年がかりで出版した。
第1章は大和朝廷に仕えていた玄武若光が高句麗滅亡後、未開の武蔵国に領地を与えられ、当時としては最先端の技術を駆使して高麗郡を建郡するまでを高麗家60代当主、文康氏の幼少時代の目線で描く。
第2章「高麗家1300年編」は高麗家が受け継いできた高麗神社の歴史。代々、高麗人同士の間で婚姻を続けてきた歴代当主が鎌倉時代に生き残りをかけ、27代目にして初めて日本人と結婚したという興味深いエピソードも。その後も時の権力者に翻弄されながら修験者としての原点に立ち返り、高麗家の血筋を守ってきた。
協力・監修した文康氏は、「若光と一緒に高麗郡を造った名もなき高麗人たちに思いをはせ、この町やこの世界をどんなふうにしたいのかを考えてほしい」と話している。
定価1000円(税別)。問い合わせは埼玉新聞社出版担当(電話048・795・9936、FAX048・662・6612)。
(2016.4.27 民団新聞)