掲載日 : [2016-06-22] 照会数 : 4907
異民族に寛容だった1300年前…「国際社会への指標」里中満智子さん講演
渡来人の里フォーラム
【埼玉】1300年前の高麗郡建郡当時に思いを馳せる「第13回渡来人の里フォーラム」が19日、旧高麗郡の中心地と目される日高市で開かれ、マンガ家の里中満智子さん(高麗郡建郡1300年事業応援大使)が「古代女性天皇と渡来人」と題して講演した。会場は約800人で満員となった。
里中さんは、高麗郡建郡(716年)ばかりか難波での百済郡建郡(664年)、埼玉県新座市付近での新羅郡建郡(758年)を挙げながら「他国の人たちへの信頼の証し」と指摘。「異国の人たちを排斥しようとはしなかった。お互いに分かりあおうとした。今後の国際社会を考えるときに大切なこと」と述べた。
里中さんは昨年3月、高麗王若光と同時代を生きたと見られる持統天皇をテーマにライフワークともいえる『天上の虹』全23巻を描き上げた。
この後、谷ケ崎照雄日高市長、高麗浪漫学会の高橋一夫会長、一般社団法人高麗1300の大野松茂理事長が加わり「古代歴史ロマンで地域づくりとは」をテーマにトークセッションを繰り広げた。コーディネーターは高麗神社宮司の高麗文康さんが務めた。
(2016.6.22 民団新聞)