掲載日 : [2022-11-09] 照会数 : 2234
新韓金融 グループ、都内で育成拠点発足式
[ 「新韓フューチャースラボJAPAN」の発足を祝うテープカット(中央が呂健二団長、都内のホテルで) ]
新韓金融グループは日本市場への進出をめざす韓国国内のスタートアップ(創業企業)を応援する日本での育成拠点「新韓フューチャースラボJAPAN」を設立した。日本進出は2016年のベトナム、19年のインドネシアに次いで3番目。4日には日本に進出してすでに事業を進めている、もしくは進出を準備している第1期選抜企業10社を迎え、東京都内のホテルで「発足式」を開催した。
新韓金融側は、現地進出を望んでいる韓国国内でのスタートアップ需要に着目したという。
新韓金融持株会社のある役員は「日本はフィンテック(金融と技術を組み合わせた造語)分野で成長余地が十分な市場だと判断し、フューチャースラボの設立を推進することになった。韓国内はもちろん、現地で力量あるスタートアップを発掘・支援し、新韓金融系列会社とのシナジー効果を生み出していく」と説明した。
スタートアップはベンチャーとは違い、革新的なアイデアや独自性で新たな価値を生み出し、社会にインパクトを与える企業を指す。日本のみずほフィナンシャルグループや東京きらぼしフィナンシャルグループも「新韓フューチャースラボJAPAN」と連携・協力していく。日本に支援拠点ができたことで韓日間の経済交流がさらに深まるものと期待されている。
第1期選抜企業に選ばれた一つ、「クァンダ」はアジア最大とされる教養スーパーアプリ。中学生や高校生の数学の問題をスマホで撮影すると、AIによる画像解析と過去データ照会により、瞬時に解き方がわかるという優れモノ。
同じく「MOIN」(モイン)はアプリやウェブを活用して「安く」、「早く」、海外に送金できるサービスを提供している。手数料は銀行に比べると約90%も安いという。来年半ばには日本でのライセンスを取得できる見込みだと明らかにした。
この日のハイライトともいえるテープカットには民団中央本部から呂健二団長が加わった。「新韓フューチャースラボJAPAN」は日本に進出しようとするスタートアップをこれからも定期的に選抜し、法人設立、事務空間、ビザ、採用支援、ビジネスパートナーとの投資連携、金融業務などを全面的に支援していく計画だ。