掲載日 : [2022-11-23] 照会数 : 2383
異文化を愉しむ会 金基英さん招き 韓国民話を楽しむ集い
身ぶり手ぶりの金基英さんの民話
韓日の生活習慣や文化の違いを乗り越え、相互に理解しあう交流活動を続けている草の根市民団体「異文化を愉しむ会」が14日、調布市文化会館たづくりで韓国民話の世界を楽しむ集いを開催した。同会が1年遅れの創立20周年記念として企画した。先着45人で、満員になった。
講師には「NPO法人全国語りネットワーク」などで韓国民話の紹介や普及活動に取り組んでいるボランティアの金基英さんを招いた。金さんは約2時間半、軽妙な語り口で6話を披露し、参加者を異空間に誘った。
「減らない稲の話」は仲の良い兄弟がそれぞれの家にひっそり稲を贈るという心温まるスト‐リーだ。儒教思想がベースとなっている。
金さんが幼いころ祖父から聞いたという「蚊の由来の話」はホラー色が濃く、「普段あまり語らない話」という。
金さんは韓国仁川生まれ。結婚を機に89年来日。千葉・船橋市の民話フェスティバルに関わるようになったのを皮切りに韓国民話の語りを始めた。日本の民話収集にも熱心で、韓日の昔話を語れる数少ない語り手。
企画した代表の呉文子さんは「人が幸せに生きていくうえでのヒントがいっぱい詰まっていた」と感想を語った。
(2022.11.23 民団新聞)