掲載日 : [2022-11-09] 照会数 : 2351
民団沖縄 韓国人戦没犠牲者偲ぶ本土復帰50周年
[ 子連れの若い団員が目立った今年の献花 ]
平和への誓い強固に
【沖縄】アジア太平洋戦争中の沖縄に韓半島から徴兵・徴用され、亡くなった約1万人余りとされる犠牲者を偲ぶ沖縄県韓国人戦没犠牲者慰霊大祭が10月22日、糸満市摩文仁の平和祈念公園の一角にある「韓国人慰霊塔公園」で営まれた。
慰霊塔は石塚を中心に韓国国内の各地から集められた石が並ぶ。塚の前の円形広場にはさまよえる魂のために故国への方向を示す矢印がある。
主催者を代表して民団沖縄本部の南成珍団長は「今年は沖縄本土復帰から50周年。戦争による苦難の歴史を振り返っている中、ロシア・ウクライナ戦争が勃発し、新冷戦に対する憂慮が高まっている。今日の慰霊祭を通して戦争を記憶し、平和への誓いをさらに固めていこう」と呼びかけた。
今年は、子供連れの若い団員の姿がめだった。沖縄に居住して7年目で初参列したという趙恩智さん(30)は「なぜ、もっと早く来なかったんだろうという気持ちで胸が痛かった。ようやくこのように献花と黙とうができ、多少道理を尽くしたような気がします」とほっとした表情を見せていた。
民団中央本部の呉英義副団長、駐福岡韓国総領事館から朴建燦総領事、沖縄県日韓親善協会の幹部ら80人が参列。韓国人戦没犠牲者に献花と焼香を行い、韓日関係の改善を祈った。