掲載日 : [2022-04-15] 照会数 : 4783
中執委、監察機関への辞任勧告を決議…組織破壊行為に該当
[ 5項目の決議を行った第9回中央執行委員会 ]
中央委の議事妨害 監察報告修正も求める
民団中央本部は14日、韓国中央会館で第55期第9回中央執行委員会を開き、3月29日に大阪韓国人会館で開催した第76回定期中央委員会に関連した監察機関の一連の言動は、「中央委員会の名誉と権威を損傷するもので、到底容認できない」と、中央執行委員会として監察機関に対し辞任勧告を決議した。あわせて、承認された「監察機関検証委員会報告」に従い、否決された2021年度監察機関報告の修正を求めることも決めた。
この日の決議事項は①中央監察機関に対する辞任勧告(回答期限4月28日)②規約違反、規約無視の中央監察機関の権限を認めない③中央監察機関の言動は民団破壊行為④中央監察機関の不信任案動議を提出する臨時中央委員会を招集‐など5項目。
辞任勧告の理由としては①2021年度監察機関報告の否決②中央委員会の途中退席③厳正中立に反し「決起集会」に出席したことの3点。
特に、中央議長の懲戒処分に関して、「中央大会で選出された役員と顧問及び中央委員に対する懲戒は中央委員会の同意を得ねばならず…」との規約を無視し、「事前」という文字がない以上、中央委員会の事後承諾で可能と恣意的な判断で中央議長を処分している。
過去にも同様の行為が行われ、当時の監察委員会が一方的に下した懲戒処分に対して、中央委員会は「手続き自体が無効」としている。現監察委員会は、この判例をもって、明らかであるにもかかわらず、無視して懲戒を下した。
同懲戒に関しては、監察機関職務検証委員会で規約違反であると報告され、中央委員会で報告が承認されている。
「2021年度監察機関報告の否決」については、①監察機関による中央議長の処分は規約違反②中央直選委員35人の選出が無効である旨の監察機関の見解は誤り③監察機関による中央団長、中央議長に対する辞職勧告はその理由において規約の適用を誤った‐など、監察機関の主張と判断が過誤と採決された。
「中央委員会での途中退席」に関しては、①監察機関報告に対する質疑と否決の後に、一方的に席を立ち、退席。制止したにも拘わらず退場②監察機関の途中退席は、これまでの中央委員会になかったもので、監察機関が自らその任務と責任を放棄し、中央委員会の権威を貶め、その責任が問われる‐としている。
監察機関はこれまでも、三機関協議で一方的に途中退席する場面があり、協議しようにもできない状況を作ってきた経緯がある。厳正中立に反し『決起集会』に出席」したことについては、①3月28日、大阪市内の某ホテルで催された「臨時大会を求める会」の『決起集会』に出席した監察機関の責任は重大である。その任務である不羈独立、公明正大、厳正中立に反するものと言わざるを得ない。(監察委員会運営規定第1条に違反)②監察機関が規約違反し、規約を無視したことは、重大かつ組織破壊行為であり、今後も監察機関の任務遂行に重大な懸念を表明するものであり、監察機関の権限をこれ以上認められないと示した。
事前のシナリオまで作成して中央委員会の妨害を図る行為に関与した中央監察機関の責任は極めて重大であり、監察機関としての責務を放棄したものと言える。現状の規約では中央監察機関の過ちと責任を問う規約がないため、やむを得ず中央執行委員会の決議とするものであり、本来は、監察機関がみずから責任を取り、辞任するのが妥当であるとした。
◆「決起集会」とは
中央委員会の前日の28日、「中央大会を求める会」などが中心となって大阪市内のホテルに中央委員らを集めて、中央委員会を妨害するために開催した「第76回中央委員会において臨時大会開催を勝ち取る決起集会」。
同「決起集会」では、A4版8ページにわたる詳細なシナリオが配布された。シナリオには11人の中央委員に個々人の役割が定められていた。また、「厳正中立・公明正大」であるはずの中央監察委員会も当日参加したばかりでなく、シナリオ上の役割も担っていた。
同シナリオには「言いたい放題の自由発言で大騒ぎ」「副議長を解任しろ」「議長の進行はおかしい」など詳細な指示が記載されている。実際に予行演習も行っている。
事実、中央委員会の冒頭からシナリオ通りに展開、決起集会通りの行動を起こしている。
決起集会には、中央委員に参加を呼びかけ、中央監察委員会も深く関与していた。同シナリオは、明らかな中央委員会妨害策動であり、民団破壊工作に当たる。
(2022.04.15 民団新聞)