掲載日 : [2020-12-02] 照会数 : 6048
韓国劇人形 友好のミニ展示
[ 「手のない花嫁」の展示 ]
劇団かかし座協力
「横浜人形の家」で
横浜人形の家(中区山下町)は、2階常設展示室でミニ展示「神奈川県×京畿道友好都市30周年記念 アートステージサン×劇団かかし座現代人形劇の世界」を来年1月11日まで開催している。
同展では、韓国京畿道の議政府市を拠点に2001年から活動する人形劇団アートステージサンの美術監督であり、人形製作、そして絵本作家としても活動しているリュ・ジヨンさんの劇人形が展示されている。日本初の現代影絵専門劇団で、横浜市を拠点に活動する劇団かかし座は、人形の家と同展の準備を進めてきた。
作品は、絵本『手のない花嫁』(芸術舞台サン=企画、キョン・ミンソン=文、リュ・ジヨン=絵)の世界を凝縮して展示している。
リュさんが手がけた劇人形には、韓国の伝統的なカラムシ(モシ)の布が使われており、色使いとともに丁寧に作り込まれていることが分かる。
本書は、戦争で夫を亡くし、毎日悲しみに暮れていた花嫁の物語。花嫁の手は悲しみ続けることが嫌になって、花嫁の元を去ってしまう。
港北区役所のビラを見たという加藤ミネ子さんは、2度目の来館。最初は人形が「怖くみえる」と話していたが「こんな人形があるんだと自分の目で確かめられて良かったです」と話した。
26日には、駐横浜大韓民国総領事館の韓相赫領事と金垠鋕専門官が会場を訪れ、劇団かかし座の後藤圭代表と企画営業部の飯田周一さんから作品の説明を受けた。
後藤代表は「怖いというところが話の内容からあるけれども、一つひとつの表情を見ていると優しさがある。だいじに生み出されたんだなというのが良く分かる」と話した。
韓領事は「この作品を見て、誰でも共感できる話が込められているのではないかと思っている」とし「韓国の人形と物語が、日本の民間レベルの友好交流の懸け橋になればいいと思う」と話した。
ミニ展示は、9時30分開館(16時30分まで入館)17時閉館。毎週月曜日休館(祝日の場合は翌平日に振替休館)。入館料大人400円ほか。
(2020.12.02 民団新聞)