掲載日 : [2007-09-05] 照会数 : 7071
<関東大震災84周年追念式>共生社会実現必ず
[ 約150人が参列した韓国中央会館での第84周年関東大震災殉難同胞追念式 ]
参列者、決意新たに
関東大震災から84周年の1日、東京、神奈川、千葉、埼玉など、関東地区の民団は、同大震災の混乱時に日本軍隊と自警団によって虐殺された6000人以上といわれる同胞の冥福を祈る追念式を今年も各地で開き、二度とそのような悲劇を繰りかえさせないとの決意を新たにした。
東京・南麻布の韓国中央会館で営まれた第84周年関東大震災殉難同胞追念式には、民団中央本部の鄭進団長、金廣昇議長ら幹部と民団東京本部、婦人会、青年会の幹部をはじめ約150人が参列した。
東京本部の金秀吉副団長は経過報告で「日本は、震災後84年、戦後62年経った今も、犠牲者に対する補償責任を果たさないばかりか、あいかわらず事実の隠蔽を図り、歴史的犯罪を消し去ろうとしている」と指摘。「自然災害の発生など緊急の事態において、在日外国人に対して重大な人権侵害が起こることのないよう、国が権力行使にあたる官署の公務員に対して人種、民族差別の防止に向けた人権教育の推進など具体的な措置を講じなければならない」と日本側に促した。
鄭進中央団長による代表献花の後、李時香東京本部団長は追念辞で「私たちは多くの同胞が虐殺された事実を未来に正しく伝え、二度とそのような蛮行が起きないようにしなければならぬ使命がある」と強調した。
李団長は「この地に子々孫々が安心かつ平和に暮らしていけるよう、同胞の権益擁護とあわせて居住地域における共生共栄社会の構築へ、同胞が団結して尽力する」ことを、あらためて表明。同時に、日本社会の右傾化進行にともない停滞していた地方参政権獲得運動の活性化と無年金同胞高齢者問題の解決に力を注ぐことを明らかにした。
参列者は、楊昌洙総領事を先頭に、白菊で飾られた祭壇に次々と献花し、同胞犠牲者の冥福を祈った。大震災が起きた午前11時58分を期して全員が起立して黙祷を捧げた。
(2007.9.5 民団新聞)