掲載日 : [2007-09-12] 照会数 : 5697
<布帳馬車>「韓国のり風味」
〞やめられない、止まらない、カルビー、かっぱえびせん!〟。どこか懐かしいフレーズ。そう、誰もが一度は耳にしたことがあると思う。えびの香りと塩味がほどよくマッチしたお菓子。私も小さい頃、よく食べたものだ。
いつも行くスーパーに、白と赤オレンジの袋に入った、いつもと変わらぬ姿の「かっぱえびせん」が、なんと、色鮮やかなセットン色の袋に衣替えした。味もいままでの塩味ではなく、「韓国のり風味」とある。期間限定で、その売場のメイン顔のように、お菓子の棚のど真ん中を占領していた。私も韓国人の血、さっそく買って頬張った。
「あ〜、まさしく韓国のりの味!」とにんまり。あとはキャッチフレーズそのままに、やめられない、止まらない、のオンパレードで、瞬く間に袋はもぬけのからとなった。
次の日、スーパーに行くと、「韓国のり風味」の棚の前で何組かの家族連れを見かけた。通りすがりに「韓国のりのえびせん、おいしいね」「子どもがいつもの(定番)より美味しいっていうから」という声が聞こえてきた。
ここ数年、韓流ブームで日本人の食卓にたくわんと肩を並べ、あたりまえのようにおかれているキムチ。その追い風は、子どもたちのおやつにまで浸透していた。昔では到底考えられない。
「次は、何の味が出るのかな?キムチ風味?いやチゲ風味?」と、あれこれ考えあぐねては、その光景に、なんとなくホッとした気分を味わった。(R)
(2007.9.12 民団新聞)