掲載日 : [2022-05-25] 照会数 : 3368
殉難者を合同で慰霊…戦時中の旧青山トンネル工事
[ 供養塔前で営まれた慰霊祭(名賀郡青山町) ]
【三重】三重県内一志郡から名張に抜ける旧青山トンネルの掘削工事中に犠牲となった同胞、日本人を偲ぶ「第19回旧青山トンネル工事殉難者慰霊祭」が18日、名賀郡青山町伊勢路の供養塔前で営まれた。三重本部(殷慶基団長)と三重県日韓親善協会(山口久彦会長)が共催。合わせて20人が参加した。
殷団長は「慰霊祭は旧青山町立青山中学の生徒たちが総合学習の一環で旧青山トンネルを調査したことで営まれるようになった。来年は20年という節目。当時の生徒たちにも学校を通じて連絡をとり、慰霊祭に参加してもらえるようにしたい」と述べた。
山口会長も「韓国民団の方との人と人とのつながりを大事にしながら、これからもお互い理解しあえる隣人として交流を続けたい」と述べた。
トンネルは全長約3・4㌔。参宮急行電鉄(現近鉄)が大林組に建設を委託。1928~30年の工事で同胞と日本人の作業員合わせて16人が亡くなったとされる。供養塔は大林組が建立した。75年には新青山トンネルを経由するルートが開通し、旧トンネルは廃止された。
焼香には駐名古屋総領事館の金承煥領事、婦人会三重本部の尹栄子会長、近畿日本鉄道名張駅の米田徹駅長も加わった。