掲載日 : [2022-06-24] 照会数 : 3272
加唐島で武寧王生誕祭2年ぶり…民団佐賀と福岡総領事館
[ 「生誕祭」と定期清掃活動を再開 ] [ 福岡総領事館が設置した祭壇武寧王「生誕記念碑」の前で朴弘正団長(右)と李煕燮総領事 ]
清掃活動も再開
【佐賀】百済第25代・武寧王「生誕記念碑」の建つ唐津市鎮西町加唐島で4日、駐福岡総領事館(李煕燮総領事)と民団佐賀本部(朴弘正団長)が中心となり、コロナ禍で20年から中断していた「生誕祭」と定期清掃活動を再開した。今年の清掃活動には新たに福岡と熊本からも各民団関係者が加わった。
加唐島が武寧王の生誕地とされるのは『日本書紀』の記録が根拠となっている。韓国国内では懐疑的だったが、広州市武寧王陵から71年に発見された墓誌石を解明した結果、日本書紀の記載は正確であったことが証明された。
島では海岸の「オビヤ浦」の洞窟で生まれたと言い伝えられてきた。島民は手作りの木製プレートを立て、02年から毎年6月に生誕祭を営み、9月には王墓のある韓国・公州市との交流を重ねている。民団佐賀本部は武寧王の生誕地を知ってもらおうと16年から「歴史セミナーと探訪」を開催し、現在まで140人を案内してきた。
20年9月には毎年島の清掃に訪れていた駐福岡総領事館が老朽化したプレートを撤去し、記念碑と祭壇をつくった。記念碑は韓国産の御影石で、高さ1・3㍍。旧プレートは「交流の出発点のシンボルであり、もう一つの文化資産」として領事館公邸の庭園に移し、来場者が見学できるようにしてある。
来年は武寧王生誕から1500年の節目を迎える。地元唐津市では碑が韓国と加唐島、日本の友好のシンボルになることを願い、記念祭を計画中だ。
(2022.06.22 民団新聞)