民団宮城・岩手が3000人分
被災者 トック、チヂミに列
東日本大震災の激甚被災地である岩手県と宮城県の民団本部と婦人会本部は、避難所7カ所で炊き出しを行い、温かい料理で被災者を励ました。岩手県本部(金盛義団長)、婦人会岩手県本部(韓桂子会長)は3日と4日、釜石市と大船渡市で、婦人会宮城県本部(李京子会長)は4日に民団宮城県本部(李根団長)、民団山形県本部(車寿鎔団長)の協力で南三陸町で実施した。民団宮城県本部は7日に韓食ネット(朴健市代表)の協力を得て山形県本部とともに石巻市で炊き出しを行う。炊き出しには民団中央対策本部(本部長=鄭進中央団長)も協力、応援に駆けつけている。
秋田・山形本部が協力
中央対策本部も応援
【岩手】民団岩手本部では3日、釜石市内の3カ所をまわり、昼食時間に合わせて炊き出しを行った。
地元岩手の民団と婦人会に、民団中央対策本部の救援チーム8人と、余玉善会長ら婦人会中央本部役員、民団中央対策本部本部長の鄭進団長、同副本部長の黄迎満議長、金昌植監察委員長が加勢し、総勢40人あまりで500食の親子丼とキムチ、バナナにあわせ、長野韓国青年商工会(蒋炳宙会長)の提供による信州そば500食を避難者に振るまった。
この日、早朝から釜石市小川町の釜石市民体育館(300人)と、隣接する「働く主婦の家」(90人)、小佐野小学校(120人)におもむき、11時前には下ごしらえを終えた。
お年寄りを始め、子ども連れの家族も多く、温かい親子丼とそばを口にした避難者らは、「おいしい、おいしい」とおかわり希望者も続出した。また、長野青商では信州そばに加えて、子どもたちに不自由な避難生活を少しでも和らげてもらおうと、おもちゃやお菓子セットも大量に準備し、喜ばれた。
民団岩手と婦人会は、4日には大船渡市内のリアスホール(270人)と北小学校(300人)で親子丼・キムチセット500食、信州そば400食分などの炊き出しを行った。
民団岩手と婦人会は、これに先立つ3月27日、民団秋田県本部(崔燕佑団長)と合同で岩手県山田町の山田北小学校(約350人)で韓国料理の炊き出しを行っている。
同日、午前11時過ぎに秋田から6人、岩手13人の民団と婦人会役員が現地入りし、ユッケジャンスープ100人分、豚汁を400人分、キムパ(韓国式のりまき)約300本、キムチ50㌔㌘(約500人分)を準備。ユッケジャン、トン汁にはそれぞれトックも入れ、温かい韓国式雑煮として提供した。
【宮城】民団宮城本部では4日、婦人会宮城が中心となり、南三陸町の「歌津小・中学校」で炊き出しを行った。
この日の早朝、民団、婦人会の役員16人の炊き出しチームは早朝に仙台を出発、約3時間かけ到着。民団山形の団長ら役員4人と鄭進団長ら民団中央対策本部長・副本部長と余玉善会長ら婦人会中央本部の役員4人も応援に駆けつけ、総勢約30人となった。
同校には約350人が避難しているが、昼食時間帯はボランティアや復旧工事関係者をあわせると約500人の規模になる。
民団宮城ではこの日、約500人分のチヂミとトックにキムチと高麗人参茶、双和茶、ゆず茶などを準備した。
同校に通っている子どもたちがそのまま避難しているケースが多く、子どもたちは「はじめて韓国のお雑煮を食べた。すごくおいしい」と大喜び。お年寄りたちもトックや韓国茶に、「本当に体が温まる。最高です」と喜び、おかわり希望者も続出した。鄭進団長らも配布を手伝い、「いっぱい食べて下さい」と励ました。
◆写真特集はこちら
(2011.4.6 民団新聞)