コムタンスープで元気を!韓食ネットと民団が炊き出し<宮城石巻>
民団宮城本部(李根団長)は7日、民団山形本部(車寿鎔団長)と民団韓食ネット(朴健市代表)と合同で宮城県石巻市の避難所、門脇中学校でコムタンスープ900食の炊き出しを行った。
同校には約750人が避難生活を送っている。この日、午前11時過ぎに宮城と山形の民団、婦人会員のほか、東京からかけつけた民団韓食ネット協議会の役員に中央本部の韓在銀、金昭夫理容両副団長ら、あわせて約30人余りが現地入り。
前日、宮城本部会館内で仕込んだコムタンスープを温め直し、12時前に配布を開始。ライスとキムチ、韓国のりをセットで振る舞った。また、高麗人参茶、双和茶、ゆず茶などの韓国茶も配布した。
コムタンスープは韓食ネット協議会の副会長でもあり、韓国料理研究家の崔誠恩さんらが、大根、ニラ、にんじん、にんにくなどの野菜をまんべんなく使い前日に14時間を費やして仕込んだ。
崔さんは「避難生活で疲労がたまっている被災地の皆さんに少しでも栄養をつけてもらいたかったから」と話していた。
自宅と娘を津波で失った50代の女性は「韓国のスープだから辛いと思ったけど、温かくて、さっぱりしておいしい。キムチもとてもおいしいし、ありがたい」と味わっていた。布団の横に置いたキムチ2パックを指しながら、「孫も大好きだからあとで食べさせたい」。
炊き出しを終える午後1時半過ぎ、被災者や同校の赤間彰校長と平塚隆教頭が炊き出しチームの前に集まり、「在日の皆様にこんなにしていただき大変ありがたい。本当においしかった。みんな、この味を忘れないでしょう」と感謝のあいさつがあった。
(2011.4.12)