掲載日 : [2017-02-22] 照会数 : 5126
韓国企業、新発想の製品出展…スーパー・トレードショー2017
[ 女性層をターゲットにした新商品が目立った韓国コーナー ]
日本市場のニーズに応え
第51回スーパーマーケット・トレードショー2017が17日までの3日間、千葉県の幕張メッセで開催された。韓国からは韓国農水産食品流通公社(aTセンター)が統括のもと、輸出企業10、輸入企業20のほか、自治体ブースとして忠清南道の6社合わせて36社が出展した。
スーパーマーケットをはじめとする食品流通・小売業界では、従来の価格競争から脱却し、地域に根ざした顧客に支持される店づくりが求められている。また、価格だけではなく、差別化された独自性と多様化する顧客のニーズに応える商品化が求められている。
キムチ、海苔、塩辛、即席麺、調味料など、日本の食品スーパーに韓国食品が並んで久しいが、同展示会に出展した韓国企業はこれらの要求に応えるべく、新たな発想の製品が目立った。
日本の食卓にすっかり定着したキムチだが、味に肥えてきた人も多く、ここ数年は「本物のキムチ」を求める傾向が高い。
白菜の名産地である全羅南道海南郡の営農組合法人「ソンジン」では、純韓国産のキムチのほか、韓国の白菜+日本の素材、日本の白菜+日本の素材といった3種の白菜キムチをサンプル化して、訪問者に試食してもらい好まれる味をリサーチしていた。
ご当地名産の「赤白菜」のエキスや加工品も展示した安ジョンオク代表は、「食の宝庫でもある全羅道のキムチをぜひ味わってもらいたい」と話す。
食品スーパーを訪れる中心はやはり女性。女性層をターゲットにした新製品も多かった。
新米で生産するマッコリとして知られる「草家(CHOGA)」(東京都台東区)では、バナナ、マンゴー、ピーチの高果汁リキュールの新商品「フルーツdeまったり」をアピールした。いずれもアルコール度は7%で女性に好まれるフルーティーなリキュール。
李昌浩代表は「天然果汁を使ったリキュールは高額で一般的なスーパーや居酒屋では取り扱えないのが現状だった。独自の原料確保、自社開発などに取り組んで、破格的な安さに到達することに成功した」と話す。
一方で菓子類も目を引いた。ヘテ・パシフィックやオリオンなどのドライフルーツやスナック菓子のほか、キャラクターの棒付きゼリーや棒付きチョコレートなどを製造する「デコリア製菓」(忠清南道牙山市)では、ご当地限定品や「母の日」や各種イベント用オリジナル品の受注生産をアピールしていた。
主催している新日本スーパーマーケット協会はスーパーマーケットを正会員(約330社・全国約6000店舗)、業界を取り巻く各企業を賛助会員(約840社)として構成する全国団体。期間中の入場者はこれらの会員社関係者が多く、約10万人が訪れた。韓国ブースでも活発な商談が行われた。
(2017.2.22 民団新聞)