【兵庫】3月に太平洋で発生したサイクロン「パム」で壊滅的な打撃を受けた南太平洋の島国バヌアツに、身寄りのない子供らが生活できる福祉施設を建設しようと、神戸市内の二つの民間団体が動き出した。
バヌアツへの救援募金を始めた社団法人「神戸国際支援機構」(岩村義雄代表、垂水区)に「国境なき災害支援隊」(弘利代表、長田区)が連携を呼びかけたのが始まり。両団体とも東日本大震災の被災地でボランティア活動に取り組んできた。
神戸国際支援機構は宮城県石巻市を50回以上訪ね、震災遺児の支援に取り組んだ。同じく、国境なき災害支援隊はがれきの処理にあたった。さんはこのほかにも02年6月、一級建築士の資格を生かしてイラン北西部地震の被災地に小学校、台風被害を受けたフィリピン・セブ島にも昨年8月、児童図書館を建設した。
バヌアツでは6月にも約40人が生活できる木造平屋の建設に取りかかる。完成は7月になる。費用は最低でも200万円を見込む。
さんは「阪神大震災から20年が過ぎた神戸から、助け合いの大切さを発信したい」と話す。牧師でもある岩村さんは、「教育面でのサポートをしなければ、住まいや家族を失った多くの子が路頭に迷う。なんとか救いたい」と協力を呼びかけた。
募金は「バヌアツのために」と書き添え、郵便振替 神戸大橋支店 当座 00960‐3‐33141 口座名義はNGO国境なき災害支援隊
(2015.5.13 民団新聞)