掲載日 : [2020-01-16] 照会数 : 10772
「江戸時代の朝鮮通信使」高麗博物館で企画展
[ 展示の説明パネルについて解説する制作委員 ]
「江戸時代の朝鮮通信使」をテーマとした企画展が東京の「高麗博物館」(新宿区大久保1-21-1 第2韓国広場ビル7階)で開かれている。ユネスコ「世界の記憶」登録を記念、同館ボランティアスタッフと川越唐人揃いパレード実行委員会が制作委員会を構成した。説明パネル27枚と各種モノ資料を使って当時の文化交流の全体像を重層的に浮かび上がらせた。
文化交流では儒学・詩文・書画ばかりか、江戸時代に庶民の間で空前のブームとなった人参、日本から韓半島に渡ったサツマイモに焦点を当てた。このほか、朝鮮通信使に同行した馬上才と日本の猿回しが饗宴の席で双方の注目を集めた事実も紹介した。
江戸時代の「年代記」を見ると、朝鮮通信使が来日した年はほぼ掲載されており「トップニュース」だったことがわかる。
震災と戦災で焼けたといわれる東京のなかの朝鮮通信使史跡も丹念に掘り起こした。神田町雉子橋は朝鮮通信使をもてなすために集められた雉子の小屋があったところ。千代田区教育委員会の説明版を紹介した。通信使を迎えるための城門が建っていた銀座の「芝口御門跡」には石碑と中央区教育委員会の説明版が当時の名残を伝えてくれる。
5月3日まで12~17時(月・火曜日、年末年始休館)。2月22日と4月11日(各14時)に「江戸時代の朝鮮通信使」(辛基秀企画・制作、1979年)上映会。3月28日14時からは記念講演会「朝鮮通信使が見た庶民芸能」(田代和生・慶応大学名誉教授)が予定されている。入館料のほかに別途参加費。同博物館(03・5272・3510)。
詳細は同博物館の
ホームページを参照。
(2020.01.15 民団新聞)