掲載日 : [2017-01-18] 照会数 : 7818
<民団新年会>未来創造全同胞の力で
民団中央本部と東京本部が合同主催した2017年度新年会が12日、東京都内のホテルで開かれ、首都圏をはじめ全国主要本部の民団幹部や韓日両国の国会議員、友好団体代表ら600余人が参加した。両国の国会議員ら来賓は、創団70周年の一連の活動を評価するとともに、ヘイトスピーチ(差別的憎悪表現)の根絶のために全力を尽くすと強調した。また、「慰安婦問題」で韓日関係が再び悪化することがないよう一昨年末の韓日合意の履行と未来志向の韓日関係構築を訴えた。
次世代の育成さらに…ヘイトS根絶運動も継続
中央本部の呉公太団長は新年辞で、「創団70周年の昨年、青少年1500人の母国訪問と本国写真展を成功裏に開催し、主要テレビで在日ドキュメンタリーが放映された」と評価した。在日同胞の本国貢献の歴史については、継続して教科書掲載を求めていくことを明らかにした。
また、ヘイトスピーチ対策法が施行されたが、今なお根絶されていない現状に鑑み、ヘイトスピーチがなくなるまで粘り強く努力する決意を示した。
続けて、再燃した慰安婦問題について、「一昨年の韓日合意は、両国政府が苦渋の末に選択した結果であり、両国の関係発展のための英断であると評価している。その後、少しずつ韓日関係が改善されつつあった」と述べた上で、本国の国民に対して、「韓国と日本の国家としての約束が簡単に壊れてはならない。このほど釜山の日本総領事館前に設置された少女像はなくすべきだというのが、私たち在日同胞の共通した切実な思いだ。国民の皆さんの冷静かつ賢明な判断と、日本政府が冷静に対処することを望む」と要望した。
さらに、「今年は未来創造メッセージを実現する元年だ。未来に向かい韓日友好の懸け橋の役割と次世代育成に全力を傾け、最善を尽くすことを約束する」と強調した。
李俊揆駐日大使は「韓日関係が厳しくなれば、一番苦労するのは民団をはじめとした在日同胞であり、心苦しく思う。両国指導者と政府は『慰安婦合意』を必ず履行すべきであり、友好関係を保っていかなければならない。今の難局を早く収束させ、両国関係が再び発展するよう最善の努力をすることを約束する」と決意を示した。民団に対しては、「昨年の創立70周年で明るい未来に向けた発展の土台をつくった。今年は60万在日同胞の求心体として希望の柱を築き上げると同時に、日本の発展のためにも積極かつ創造的に参与するよう望む」と結んだ。
信頼・和解の機運大事に 韓・日来賓
日本側来賓として額賀福志郎・日韓議員連盟会長(自民党衆議院議員)、河村建夫・日韓親善協会中央会会長(自民党衆議院議員)、太田昭宏・公明党衆議院議員、羽田雄一郎・民進党参議院議員、小池晃・日本共産党参議院議員、福島みずほ・社会民主党参議院議員が、祝辞を述べた。
各党の代表らは民団創団70周年を評価しながら、新しい年に期待を込めた。「日韓の新しい幕開けを期待した国民に対して、政治が裏切ってはならない。国と国との約束を全身全霊で守っていく」、「民団にとって、未来創造の一年になると確信している。長い歴史の中で日韓関係はいろんな問題があったが、幾たびか乗り越えてきた」「ヘイトスピーチ法案が成立し、具体的な成果となって現れている。慰安婦問題など困難な課題はあるが、今日を契機に打開したい」「日韓国民同士の信頼と和解の機運が、確実に高まっている。政治がそれを醸成しなければならない」「日本からヘイトスピーチを根絶するために引き続き頑張る決意だ。永住外国人の地方参政権も超党派で力を合わせて実現に向けて努力する」「ヘイトスピーチを根絶し、共生社会を民団とともにつくっていきたい」などと表明した。
韓国側来賓は徐清源・韓日議員連盟会長(セヌリ党最高顧問)と金守漢・韓日親善協会中央会会長(元国会議長)が、祝辞を述べた。両会長は、「24年もかかった慰安婦問題が、やっと解決の糸口を見つけ、合意事項が実行されている過程だ。政治家が円滑にこの問題を解決し、韓日関係改善にも努力する」「小異を捨てて大同につく。韓国と日本が手を取り合って、北東アジアにおける安全、繁栄のために努力していくことが、両国、両国国民のためになることだ」と強調した。
(2017.1.18 民団新聞)