掲載日 : [2016-11-30] 照会数 : 5232
<川崎市>300人喜びのプンムルノリ…安寧取り戻した桜本
[ 桜本商店街をパレードするプンムルノリ ]
【神奈川】特定の民族や人種への憎悪をあおるヘイトスピーチデモの標的となってきた在日同胞の集住する川崎市川崎区桜本で20日、「桜本マダン」が開催され、桜本プンムルノリが「桜本安寧‐いつまでもこの街で仲良く」と願いながら桜本商店街を練り歩いた。
桜本プンムルノリは地元に集住する在日同胞と地域日本人の共生を象徴する民族舞踊パレード。毎年11月に開催される同商店街「日本のまつり」には欠かせない存在となっている。たまたま、今年は中止と決まったが、川崎市ふれあい館で1年間、韓国の民俗文化を学んできた子どもたちのためにと、市の委託を受けて同館を運営している社会福祉法人青丘社( 重度理事長)が企画した。
パレードの出発地点となった桜川公園には、韓国ばかりかフィリピン、ペルー、中国など多国籍の屋台が並んだ。仮設のステージではサムルノリの演奏やフィリピンのバンブーダンスなどが披露された。最後に桜本プンムルノリが出発するとマダンの見物客も韓服に着替えて加わり、「ヘイトスピーチ許さない。共に生きよう」と書かれたのぼりをひるがえしながら約300人規模でパレードした。
横浜地裁川崎支部は6月、地区でのヘイトデモを禁じる仮処分決定を出し、それ以降、桜本地区を標的にしたデモは行われていない。パレードには久々に安寧を取り戻した桜本住民の喜びがあふれていた。
(2016.11.30 民団新聞)